家計にやさしい保険の入り方

生命保険の平均保険料は?

日本では8割の家庭が生命保険に加入している

生命保険は、一家の大黒柱に万一のことがあったときに、遺された家族を金銭面で支えるための保険です。
日本人の生命保険加入率は8割を超えており、1世帯あたりの生命保険の平均加入件数は3.8件と、多くの家庭が複数の生命保険に加入し、家族に万が一のことがあった場合のリスクに備えています*

家族・画像

ただし、手厚い保険に入ると、そのぶん保険料の金額もアップします。安心のためとはいえ、多数の生命保険に加入している場合や高額な保険金をかけている場合、生命保険料が家計を圧迫してしまうケースも少なくありません。
生命保険の保険料はどの程度が適正なのか、我が家の保険料は他の家庭と比較した際、多いのか少ないのかは、家計のスリム化を考える上で気になるポイントの一つ。

そこで今回は、保険料や保険金額といった生命保険の平均データをまとめるとともに、家計に合った生命保険の入り方についても解説します。

* 生命保険の加入率…2人以上の世帯で89.2%、男性は80.9%、女性は81.9%。(生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年度、および「生活保障に関する調査」/平成25年度)

生命保険の保険料&保険金額の平均は?

生命保険の平均保険料

生命保険文化センターの調査によると、生命保険の保険料の平均は、男性が年間24.1万円・女性は年間18.2万円*。2人以上の世帯では、1世帯あたり年間38.5万円*となっています。
これを月額に換算すると、男性が約2万円、女性が約1万5,000円、1世帯あたり約3万2,000円となる計算です。

  年間 月額
1世帯 年間38.5万円 約3万2,000円
男性 年間24.1万円 約2万円
女性 年間18.2万円 約1万5,000円

生命保険の平均保険金額

一方で保険金額(死亡保障額)に関してはどうでしょうか。
同センターの調査では、1世帯あたりの普通死亡保険金額は平均2,423万円。男性が平均1,882万円、女性が平均876万円となっており、男性は女性の倍以上の保険金額を設定していることがわかります。
男性は家計の担い手であるケースも多く、それだけに手厚い死亡保障の必要性を感じていることがうかがえます。

* 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年度、および「生活保障に関する調査」/平成25年度

適正な生命保険料とは?

このように、生命保険料の平均を見てみると、ご自身の家庭が全体平均と比較して多い(少ない)といった傾向がわかります
それでは、どの程度の保険料が家計にとって適正なのでしょうか?

家計における適正な保険料は、実のところ、FP(フィナンシャルプランナー)など専門家の間でも意見が分かれています。
手取り月収の7%や10%といった目安の数値を提示するFPもいれば、個々の家庭の状況(家族の年齢・子供の有無など)により異なるため一律の基準はないとするFPもいます。

生命保険の役割は「必要保障額」をカバーすること

いずれの意見を採用する場合でも、生命保険でもっとも大切にしたいのは「必要保障額をカバーする」という考え方です。これは万一のときに遺族が必要とするお金を把握し、それを過不足なくカバーできるようにすることが、生命保険(死亡保険)の最大の役割であるからです。

必要保障額は、遺族が今後必要とするお金(生活費や老後資金、子供の進学費用など)を試算し、遺族年金などの公的保障や現在の保有資産(預貯金や有価証券・不動産など)を差し引いて求めます。また、遺族が働いている場合はその収入も必要額から差し引くことが可能です。

  • 遺族が今後必要とするお金
  • -
  • 公的保障や現在の保有資産
  • =
  • 必要保障額

具体的な必要保障額は、遺族年金等の計算がやや複雑になるため、自分では算出しづらい場合は、FPに依頼して試算してもらったり(無料相談・有料相談ともあり)、加入中の保険会社に相談をしてみても良いでしょう。
また、保険会社や保険代理店がインターネット上に公開しているシミュレーションソフトなどを利用しても概算を出すことができます。

参考サイト
必要保障額シミュレーション(日本生命相互保険)
ネットで保険診断(保険マンモス)

家計に合った生命保険選びを

このように、生命保険は自分の家庭の「必要保障額」を把握したうえで加入することが大切です。
まずは保険証券などで加入中の保険の死亡保険金額をチェックし、必要保障額と比較した際に大きすぎる(あるいは小さすぎる)ことがないかどうかを調べましょう。
死亡保険金額が大きすぎる場合は、保険会社に相談して保険金額を下げることで、毎月の保険料支払いを抑えられるほか、生命保険によっては払い込んだ保険料の一部を還付してもらえるケースもあります

保険金額の減額に対応していない生命保険や、更新が迫っている生命保険の場合は、この機会に保険料の安い生命保険へ乗り換えても良いでしょう。
生命保険は基本的に死亡保障がメイン(主契約)となるため、主契約にしぼって考えれば保険商品ごとの内容の違いはほとんどありません。家計のために生命保険を見直す場合は、必要保障額を確保したうえで保険料の安い生命保険を選ぶ方法がおすすめです。
インターネット経由で保険販売を行う生命保険(通称・ネット保険)は、死亡保障を手ごろな保険料で準備でき、保障内容もシンプルなため、保険料のスリム化を考えている家庭にとって大きなメリットがあります

アクサダイレクトの定期保険2

アクサダイレクトの定期保険2

保険会社 アクサダイレクト生命
解説 インターネット経由の販売に特化した生命保険。保険金額を高く設定するほど保険料が割安になる「高額割引制度」を導入
保険料
※保険金額1,000万円
35歳 男性:1,640円/女性:1,160円
45歳 男性:3,560円/女性:2,210円

かぞくへの保険

かぞくへの保険

保険会社 ライフネット生命
解説 インターネットをおもな販売経路とする生命保険。契約期間中の保険金額の変更などもインターネット上で行うことができる
保険料
※保険金額1,000万円
35歳 男性:1,631円/女性:1,146円
45歳 男性:3,599円/女性:2,178円

大切な家族の未来を支えるために欠かせない生命保険。しかし、リスクを恐れるあまり必要以上に手厚い生命保険に加入していると、そのぶん保険料の負担は重くなってしまいます。
必要保障額をしっかりと把握しつつ、生命保険の保険料や保険金額を上手に見直して、家計にやさしい生命保険選びを実践していきましょう

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