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ペット保険を契約する前に。よくあるトラブル3選

ペット保険のよくあるトラブル。回避する方法と対策は?

ペット保険は、大切なペットが病気やケガで治療が必要になった際、その医療費をカバーするための保険です。
人間のような健康保険制度がない動物の治療費は、想像以上に高額になることが多く、大きな手術や慢性疾患では、数十万円を超えるケースもめずらしくありません
医療の進歩や室内飼育の増加でペットの平均寿命が伸びている関係もあり、ペット保険は家計を助ける重要なセーフティネットの1つと言えるでしょう。

しかし、ペット保険に加入していても、「保険金が支払われない」「保険の継続を拒否される」等、思わぬトラブルが発生する場合があります
とくにペット保険では、動物医療という分野そのものが一般になじみが少ないため、補償の対象となる疾病やケガについてもよくわからない、という方が少なくありません。

そこで本特集では、「ペット保険のトラブル」をテーマに、契約前に知っておきたいペット保険のよくあるトラブルと対処法について解説します。

ペット保険のよくあるトラブル:保険金が支払われない

ペット保険のよくあるトラブル:保険金が支払われない

ペット保険でもっとも多いトラブルが、治療後の保険金請求で保険会社から「補償の対象外」と言われるケースです。
ペットの治療費をカバーするために加入していたペット保険で、保険金が支払われないとなれば、多くの飼い主は大きなショックを受けます。

このような事態を避けるためには、加入時と請求時に保険会社の「約款(やっかん)」や「重要事項説明書」を確認することが何より大切。
他の多くの保険と同じく、ペット保険にも支払対象外となる病気やケガの条件が定められています
たとえば、ペット保険の加入前から発症していた病気・身体障害・先天性の異常などは、対象外とみなされるケースがほとんど。
また、去勢・避妊手術や、ワクチンの接種、ワクチンで予防可能な病気等についても、多くのペット保険が対象外としています。

約款には、これらの補償対象外となる治療費用について、詳しく記載されています。保険会社のホームページ上で確認できる場合も多いので、ペット保険の申し込み前に確認しておくよう心掛けましょう。
また、日頃からペットの健康状態を把握しておくことも大切です。健康なときの様子を獣医師などと共有できていれば、病気になった際、詳しい説明をしやすいはず。
とくにペットが家にきて間もないときには、ワクチン接種のついでなどに、動物病院で先天性異常の有無等を確認してもらうのがおすすめです。

なお、保険会社の対応に納得がいかない場合は、「日本損害保険協会」や「日本少額短期保険協会」の紛争解決窓口を利用してみるのも1つの方法です。

紛争解決窓口
日本損害保険協会 そんぽADRセンター
日本少額短期保険協会 少額短期ほけん相談室

トラブルへの対策は?

  • 保険会社の約款をチェック(Web上で確認できるケースも)
  • 動物病院で健康チェックを受け、普段の状態を把握しておく
  • 指定紛争解決機関(金融ADR機関)を利用する

保険金の支払いが遅い&保険金請求に手間がかかる

ペット保険の多くは、治療費をいったん支払ったあとで保険会社宛に保険金を請求する「後払い方式」です。請求の際は、動物病院にかかったときの領収書や診療明細書と、保険金申請書などの所定の書類(保険会社により異なる)等を提出します。

保険金の請求から支払いまでにかかる日数は、おおむね書類到着から30日以内。 治療費を支払ってから請求手続きをするまでの期限を「○日以内」と定めている保険会社もあるため、治療を受けた場合は、できるだけ早く請求手続きを進めましょう

また、一部のペット保険は、人間の健康保険制度をモデルに、窓口で自己負担分のみを支払うしくみとなっています
アニコム損保アイペット(※うちの子ライトは除く)が販売するペット保険は、窓口でペットの保健証を見せることで、保険金額分が自動的に治療費から割り引かれるため、保険金請求の手間がかかりません。指定動物病院のみで利用可能なシステムですが、対応している動物病院が近隣にある場合は検討する価値があるでしょう。

ペット保険のよくあるトラブル:契約が更新できない&特定の疾病や部位が対象外になる

ペット保険のトラブルとして次に多いのが、保険の継続時の対応です。
ペット保険は1年単位で契約が更新される商品がほとんど。しかし、前年にペット保険の請求額が大きかった場合や、慢性疾患などで保険金請求をした場合、来年以降の保険の継続ができない、または、同じ疾病や関連する部位などが補償対象外となるケースがあります。

このように、更新の際に継続不可となる(あるいは条件が追加される)ケースがあるかどうかは、やはり保険会社の約款の記載を確認しましょう
不明な点は、保険会社のカスタマーセンターに問い合わせをするのがおすすめ。
また、こちらのケースにおいても、保険会社の対応に納得できない場合は、金融ADR機関の窓口が相談を受け付けています。

このようなトラブルを避けるため、保険の使用の有無で契約更新を拒否しないことを明言しているペット保険を利用するのも選択肢の一つです。

楽天少額短期保険が提供する「あんしんペット保険」は、契約更新を拒否しないことを明言しているだけではなく、加齢による保険料の増加が、他のペット保険と比較しても抑えられており、おすすめできるペット保険の一つです。

トラブルへの対策は?

  • ペット保険の約款にある更新時の規約をチェック
  • 納得ができない場合は、指定紛争解決機関(金融ADR機関)を利用する

コラム ペット保険の保険料は毎年上がる

前述の通り、ペット保険は原則として1年ごとに契約が更新されます。また、年齢をもとに保険料を算出するため、継続中は毎年保険料が上がっていきます
ペット保険には入りたいが、保険料がどれくらい高くなるのかが不安……という場合は、保険会社のホームページで試算をしたり、会社に直接問い合わせてみましょう。
最近では、加齢による保険料の上昇を抑えたペット保険も登場しており、これらを活用する方法もおすすめです。

FPC ペット保険

FPCペット保険

少額短期保険会社・FPCが取り扱うペット保険。保険料は0~4歳が月額1,590円、5~8歳が月額2,390円※で、犬と猫、小型犬・中型犬・大型犬を問わず一律となっている。9歳以降は種類別の保険料となるが、9~11歳までと12歳以上の二段階の上昇に抑えられており、シンプルな保険料体系が特徴。治療費の補償割合により50%補償と70%補償に分かれる。インターネットから24時間365日加入申込が可能。加入時はワクチン接種証明書等が必要になる。

※50%補償の場合

ペット保険のよくあるトラブル:保険に加入できない

ペット保険のよくあるトラブル:保険に加入できない

ペット保険にも人間の保険と同様に「告知義務」があり、現在までの病気やケガの履歴を問われます。
そのため、疾病やケガの内容によっては、加入を断られてしまうケースも。
また、加入できるペットの年齢にも上限があり、犬猫であれば7~9歳が1つのボーダーラインとなります。
加入にあたって、人間のように健康診断書を提出するケースはまれですが、既往症や年齢などを事実とは異なる内容で記載すると「告知義務違反」となり、保険契約が解除になるか、保険金が支払われなくなります。
さらに、その事実が信用情報として保険会社間に共有され、次回以降の保険加入に影響する場合もあるため、くれぐれも正確な告知を心がけましょう。

ペット保険に加入できない疾病については、それぞれの商品の約款や重要事項説明書に記載されています。不明点は、保険会社に直接、問い合わせましょう。
グレーゾーンや不安材料を放置したまま加入すると、加入できたとしても、いざというときに保険金が支払われない等、希望通りの補償が受けられない可能性が高まります

ちなみに、加入時の審査基準はそれぞれのペット保険で異なります。たとえ1社で加入を断られた場合でも、他のペット保険であればOKとなるケースもあるので、諦めずにペット保険への加入を検討してみるのも1つの方法です。

なお、既往症や年齢条件の関係から、どうしても加入が難しい場合は、ペット保険に入ったつもりで、毎月、一定の医療費を貯蓄していくと良いでしょう。
保険の効かないペットが大きな病気やケガをすると、医療費が家計を圧迫することも少なくありません。保険以外のセーフティネットとして、ペット用の貯金も準備しておくと良いでしょう。

トラブルへの対策は?

  • ペット保険の約款にある告知事項をチェック ※不明な点は保険会社に直接問い合わせる
  • 他のペット保険を検討する
  • 加入をあきらめ、ペットの医療費を貯蓄する
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家族の一員として考えたいペットの保険。トラブルを防いで賢く利用しよう

家族の一員として考えたいペットの保険。トラブルを防いで賢く利用しよう

人間と同様、ペットも大切な家族の一員です。
しかし、健康保険などの医療サポートに関しては、ペットを取り巻く環境は厳しく、いざというときの金銭負担が大きいことも事実。
ペットと暮らしている方であれば、万一の際の治療費は気になる問題でしょう。
ペット保険は、このような飼い主のニーズに応える保険商品です。
一昔前は、保険業法の適用外だったこともあり、ペット保険をめぐるトラブルも今より多く発生していましたが、現在は金融庁により認可を受けた損害保険会社と少額短期保険会社のみがペット保険を取り扱うことができます。

現在のペット保険のトラブルの多くは、約款の確認と保険会社への問い合わせで事前に防ぐことが可能。
また、飼い主と保険会社の間をとりもつ紛争解決機関も用意されているため、このような窓口の存在も知っておくと役立つでしょう。
ペット保険のトラブルを防いで上手に活用することで、ペットとの生活を、より安心度の高いものにしていきましょう!

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