生命保険 見直しのポイント
保険貧乏という言葉があるように、日本人の多くは保険をかけすぎているといわれています。
特に、かけすぎている保険の代表格として挙げられるのが、大部分の人が加入している生命保険です。2012年度の生命保険文化センターの調査(※1)によると、世帯ごとの平均年間払込生命保険料は、41.6万円という結果が出ており、1ヶ月当たり約3万4千円を支払っている計算になります。
この金額が適正であるケースも、もちろん考えられますが、実際には保険料を払い過ぎているケースも少なくありません。つまり、生命保険を見直す事で、保険料が大幅に安くなる可能性は十分にあります。
そこで今回は生命保険を見直すポイントについて、しっかり考えてみたいと思います。
※1:平成24年度 生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉
http://www.jili.or.jp/press/2012/pdf/h24_zenkoku.pdf
Chapter1:生命保険 見直しポイント①:必要な保障金額を算出しよう
生命保険の保険金は、家計の主な収入を担う人に万が一のことが起った場合、公的保険や貯金では補え切れない支出を保障するためのものです。この支出は毎年同じという訳ではなく、家計の状況によって年々変化していきます。つまり、ライフステージごとに、必要な保障金額を計算することで、今の生活にぴったりの生命保険に見直すことができるのです。
生命保険の見直しを考えている方は、まずはじめに、現時点で予想される将来の出費について、計算してみましょう。
ポイント! 必要な保障額は、【将来の出費-(公的保険の保険金+貯金+今後の収入)】で算出
将来の出費を計算 生活費の増減についてもしっかりチェック
毎月必要になるお金は、現在の出費を洗い出す事で確認できます。全くわからないという方はこの機会に一度家計簿をつけてみても良いでしょう。
毎月の出費のベースとなるのは、家賃、食費、光熱費等の生活費です。このベースとなる生活費に、子供がいる場合は、将来必要な教育費についても追加していきます。
ちなみに、文科省の調査(※2)によると、幼稚園から大学まで公立を選択した場合の教育費は約1,000万円、私立の場合は2,300万円になるというデータが出ています。教育プランがまだ決まっていない場合はこの金額を参考にすると良いでしょう。
さらに考えておきたいのが、配偶者が専業主婦のケース。この場合は、子育てが一段落し、働く事ができるようになった場合、ずっと専業主婦の場合等、ケース別に生活費をシミュレーションすると良いでしょう。
※2:文部科学省2012年度「子供の学習費調査」
ポイント! 子供の教育費は公立コースで総額1,000万円、私立コースで2,348万円
ポイント! 専業主婦・主夫が残される場合、働けるようになるまでの生活費を補う
公的保険の保障金額
生命保険の見直しに欠かせないのが、公的保険の保障。国民年金に加入している人に万が一のことが起った場合、遺族に対して年金が支払われます。
公的保険の保障額は家族構成や職業によって異なるため、まずは自分のケースに当てはめ、遺族年金をどれだけもらえるか確認しましょう。
ポイント! 18歳未満の子供がいれば、毎年100万円以上が公的保険から支給される
≪ 公的保険の補償と条件 ≫
保障額 | 条件 | |
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遺族基礎年金 | 年間780,100円+子の加算 ※第一子・第二子の場合+224,500円 |
※子供が全員18歳になったら打ち切り |
遺族厚生年金 | 死亡した人の平均給料による 平均給料30万円の人で、10年間加入していた場合、年間約50万円を支給 |
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平均給料30万円・35歳のサラリーマンなら・・・
妻と3歳の子供 | 年間約150万円(1ヶ月当たり約12.5万円) |
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妻だけ | 死亡した人の平均給料による 平均給料30万円の人で、10年間加入していた場合、年間約50万円を支給 |
Chapter2:生命保険 見直しポイント②:さまざまな生命保険の種類と特徴をまなぶ
生命保険にどのような種類があるのかを知ることは、生命保険の見直しをする際、非常に重要なポイントです。
生命保険の種類は大きく分けて3つ有り、どれを選ぶかによって、毎月の保険料や保険金の支払い方法などが大きく異なります。
毎月の保険料だけを考えると、最もリーズナブルなのが「定期型生命保険」。保障期間は10年・20年など一定期間となっており、保険の対象期間を限定する事で非常に安価な保険料を実現しています。
定期保険と対照的な保険が、期間を定めず、一生涯保障が続く「終身型生命保険」。保障期間は一生涯で、毎月の保険料は、定期保険と比較すると高くなりますが、満期時に保険料が戻ってくる解約返戻金を受け取れるものが多く、全体的に保障が充実しています。終身型の生命保険に加入する場合、貯蓄性が高く、解約返戻金の戻り率をしっかりチェックしておくと良いでしょう。
そして、最後の3つ目が「収入保障保険」です。収入保障保険は、比較的新しい生命保険の形で、主契約者が死亡した場合に限定せず、重度の障害などで収入が得られなくなったときに、毎月一定額の保険金を受け取ることができる保険です。収入保障保険は子供の成長や独立などに合わせ、自動的に受け取り保険金が減少するため、定期型生命保険、終身型生命保険と比較しても、総合的に安価な保険料を実現しています。
まずは、さまざまな生命保険の種類と特徴を把握し、今現在自分が加入しているのがどのタイプかを調べ、自分にあった生命保険への見直しを検討してみると良いでしょう。
ポイント! 生命保険の種類によっては、保険料が大幅にさがる可能性がある!
≪ 生命保険の種類を比較 ≫
定期型生命保険 | |
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保障期間 |
一定期間 (自動更新有りのものも) |
死亡保険金の支払い |
一括 |
保険料 | 安い |
解約返戻金 | なし |
満期保険金 | なし |
収入保障保険 | |
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保障期間 |
満期となる歳を選択 |
死亡保険金の支払い |
保険期間満了時まで毎月・毎年 |
保険料 | 安い |
解約返戻金 | なし |
満期保険金 | なし |
終身型生命保険 | |
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保障期間 |
一生涯 |
死亡保険金の支払い |
一括 |
保険料 | 高い |
解約返戻金 | あり |
満期保険金 | なし |
Chapter3:生命保険 見直しポイント③:保険料の見積もりを出す
生命保険の加入状況を把握したら、次は実際に各社の生命保険の保険料を見積もり、より割安なプランを見つけるステップ。
その際に知っておきたいのが、保険料が決まる仕組みです。保険料には付加保険料と呼ばれるものが加算されています。これは各保険会社が会社を運営するためのコストのこと、つまり、同じ保障内容でも、運営コストが安い生命保険会社の方が、保険料が安くなります。例えば、多くの販売代理店を持つ国内の大手生命保険会社と比較すると、インターネット経由での販売がメインのネット生保や、ダイレクト販売が基本の外資系の生命保険会社の方がコストが低く、保険料が安価に。生命保険の見直しを行う際は、ネット生保や外資系のダイレクト生命保険会社が中心になるでしょう。
また、ネット生保やダイレクト生命保険会社は、インターネット経由でですぐに保険料の見積もりが出るのも嬉しいポイントです。
今回は保険料に対して保障が充実した優良な生命保険を、保険比較の編集部が厳選して紹介します。
ポイント! ネット生命保険は通常よりも保険料が割安!
≪ おすすめの定期型生命保険 ≫
主契約 | 死亡保障・高度障害保障 ※病気・事故・災害を問わず保障 |
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死亡保障額 | 500万円~1億円まで ※100万円単位で設定可能 |
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保障期間 | 10年、20年、30年、65才まで、80歳までから選択 ※自動更新で80才まで延長可能 |
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保険料比較 ※35歳、10年間、月払い・特約なし |
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おすすめの理由 |
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見積もりを行う |
主契約 | 死亡保障・高度障害保障 ※病気・事故・災害を問わず保障 |
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死亡保障額 | 500万円~1億円まで ※100万円単位で設定可能 |
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保障期間 | 10年 ※保障期間終了後は80歳まで自動更新 55歳満了、60歳満了、65歳満了、70歳満了タイプもあり |
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保険料比較 ※35歳、10年間、月払い・特約なし |
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おすすめの理由 |
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見積もりを行う |
≪ おすすめの収入保障保険 ≫
主契約 | 死亡・高度障害保障 | ||||
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保障額 (年金月額) |
月額5万円以上1万円単位で設定可能。 ※契約時もしくは保険期間満了時の年齢によって上限金額が異なる |
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年金支払 保証期間 |
満了直前の死亡・高度障害の場合でも2年または5年の一定期間から保障する「最低保証期間」を設けている。 | ||||
保険料比較 ※年金月額10万円、60歳満了、年金支払い保障期間2年 |
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おすすめの理由
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見積もりを行う |
主契約 | 死亡・高度障害保障 | ||||
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保障額 (年金月額) |
10万円、15万円、20万円から選択(設計型では10万円以下や1万円きざみの設定も可能) | ||||
年金支払 保証期間 |
最低5年 | ||||
保険料比較 ※年金月額10万円、60歳満了、年金支払い保障期間2年 |
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おすすめの理由
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見積もりを行う |
≪ おすすめの終身保険 ≫
死亡保障額 (保険金額) |
200万円から1,000万円 ※100万円単位 |
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保険期間 | 終身 | ||||||
保険料払込期間 | 60歳満了、65歳満了、90歳満了、10年間、15年間、18年間 | ||||||
返戻率 | 約115.5% 【試算条件】35歳、男性、保険金額:500万円、月払保険料:9,475円、払込期間:65歳満了 |
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保険料比較 ※35歳、35歳まで払い込み、レスキューPなし |
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おすすめの理由
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見積もりを行う |
死亡保障額 (保険金額) |
200万円から4,000万円 ※100万円単位で設定可能 |
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保険期間 | 終身 | ||||||
保険料払込期間 | 終身払のみ | ||||||
返戻率 | 68.5% 【試算条件】30歳、男性、保険金額:200万円、月払保険料:2,924円、払込期間:終身※65歳時点で解約した場合 |
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保険料比較 ※35歳、35歳まで払い込み |
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おすすめの理由
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見積もりを行う |
Chapter4:生命保険 見直しポイント④:無料の保険相談を活用
どうしても自分に合った生命保険を選ぶのが難しいという方は、無料の保険相談を活用する方法もおすすめです。
無料の保険相談とは、現在の生命保険の加入状況を確認した上で、相談者の希望やライフプランから、保険のプロが、相談者に適した複数の保険商品を提案してくれるサービスのことです。料金は完全に無料で、プロのFPからアドバイスを受ける事ができるため、保険の見直しを考えている人から高い人気を獲得しています。
ただし、保険相談をする際は、セカンドオピニオンとして2社以上に相談することが大切。
保険のプロだからといって全ての意見を鵜呑みにせず、複数の意見を聴いた上で、自分自身の頭でしっかり考えることが、生命保険の見直しを成功させる最も重要なポイントです。
ポイント! 無料の保険相談は2社以上を利用してセカンドオピニオンを得よう
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