保険まめ知識

第23回 新社会人に必要な保険・不要な保険

新社会人に必要な保険・不要な保険

「新社会人になったのだから、保険に入ったほうがいいよ」。そんな言葉を家族や友人から聞き、「とりあえず保険に入らなければ!」と思った社会人の方も意外と多いのでは?

大人になったら保険に入るという考え方は、私たちにとって当たり前のように捉えられている価値観の1つですが、新社会人にとって毎月の保険料は、決して少ない出費ではありません。せっかく保険に入るのであれば、なんとなくではなく、そもそもその保険が必要かどうかをしっかり考え、自分のケースに合わせて選ぶことが大切です

そこで、今回の特集では、新社会人にとって必要な保険、不要な保険をご紹介。自分にどんな保険が必要なのか、この機会に考えてみましょう。

新社会人に必要な保険・不要な保険

必要な保険

自動車保険・バイク保険・自転車保険

新社会人になり、通勤用・休日のレジャー用に自動車・バイクを購入した方や、今まで任意保険に入っていなかったという方は、必ず自転車・バイク保険へ加入しましょう。交通事故は被害者になった時も、加害者になってしまった時も金銭的な負担を強いられます。強制加入の自賠責保険だけでは補いきれない可能性も十分にあるので、万が一の際に備え、しっかり保険に加入しておきましょう。

また、頻繁に自転車を使う方は、個人賠償責任保険についてもチェック。自転車も加害者になってしまう可能性がある乗り物です。実際の裁判でも、被害者が高度障害を負ってしまい、自転車に乗っていた加害者に1億円近い賠償金が課せられたケースも。個人賠償責任保険に加入していれば、自転車事故での損害賠償にも備えることができます。

個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険の特約の1つで、保険によっては、契約者の配偶者や子供も保障の対象になる点が最大の特徴。自分では特約に保険に加入していない場合でも、両親が火災保険・自動車保険に加入していれば、保障が適用されるケースもあるので、念のため確認しておくと良いでしょう

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ケース・バイ・ケースの保険

医療保険

医療保険の必要性を考える際、特に気になるのが入院にかかる費用について。新社会人の方は、入院はお金がかかりそうだというイメージはあっても、具体的な金額まではわからないという方も多いのではないでしょうか?

具体的な入院費用は病気・ケガの種類によって大きく異なりますが、20代前半の入院理由として多いケガでの入院を例に挙げると、平均入院期間は9.2日、窓口での平均支払い金額は約13万7千円※1となっています

ただし、実際には窓口の支払い金額のうち、一定の金額を超える部分は国からの補助を受けることが可能です。この制度は「高額療養費制度」と呼ばれており、年収約370万円未満の方は月額57,600円、年収約370万円~700万円の方の場合、月額8~9万円程度を超える部分の医療費を国に負担してもらうことができます。つまり、実際に必要となる医療費の上限は入院した場合でも、月額57,600円~9万円程度(※入院中の差額ベッド代、交通費等は別途必要)と考えておくと良いでしょう

今回例に挙げたケガによる入院はあくまで一例であり、病気・ケガの種類によって、入院期間は変わります。万が一の事故に備えるのであれば、まずは入院が数ヶ月に渡って続くケースを想定し、貯金で費用をカバーできるかどうかを考えてみましょう。

そして、貯金が十分でないと判断した方には、医療保険への加入をおすすめします。入院リスクが少ない20代が割安なネット保険を利用すれば、保険料を月額1,000円代にまで抑えられることも。当面の間は医療保険でリスクに備え、貯金が貯まったら改めて継続を検討するのが、保険との賢い付き合い方と言えるでしょう。

※1 厚生労働省「医療給付実態調査 平成25年度」より計算

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不要な保険

生命保険(扶養する家族がいない場合)

生命保険の最大の役割は、自分に万が一のことがあった場合に、残された家族が金銭的に困らないようにすること。例えば子供が産まれたばかりで、自分に万が一のこと(死亡・高度障害など)があった場合、家族が生活に困らない様、生命保険への加入を検討するケースが考えられます。

家族への仕送りをしておらず、子供もいない新社会人であれば、生命保険は必要性は低いと言えるでしょう

お金の使い方について考えるのは、新社会人としての第一歩。他人の意見にただ流されるのではなく、自分でしっかりと必要性を考えた上で、加入する保険を選びましょう。

そして、保険にかかるお金が想定よりも少なくなるようであれば、その差額は是非自己投資に使ってみてください。自分の成長に投資するのも、将来への立派な備え。伸びしろが多い20代のうちに、自分を高めることができるよう、様々なことにチャレンジしましょう!

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