第3回 FPの保険の見方
FP(ファイナンシャルプランナー)は、保険や預貯金、投資・ローン・クレジットカードなど、金融にまつわる知識全般を活かして資産運用や生活設計のアドバイスを行なう金融の専門家です。保険を専門とするFPであれば、現在販売されている保険商品について多くの知識を持っているのはもちろん、保険の選び方や見直し方にも精通している、まさに保険のプロ的存在。
そのFPが、自分や家族の保険を考える際にどのような基準で保険を選んでいるかは、保険を上手に見直したい人々にとって気になるポイントではないでしょうか。
ここでは、FPが保険を選ぶ際の見方やFPの注目度が高い保険を、雑誌やWEBサイトの情報等も参考にまとめています。FPの保険選びを参考に、賢い保険の見直しに挑戦してみましょう。
FPの保険の見方とは?
不況や節約志向の影響を受けて、雑誌、新聞、インターネット上の保険見直しサイト等では、頻繁に保険特集が組まれ、FPをはじめとするプロによる保険の見方が解説されています。
現在、多くのメディアで主流になっている保険の考え方とは、「必要な保障のみをできるだけ安くかける」というもの。そのためには、第一に、自分がほしい保障(=保険加入の目的)をはっきりさせ、それらの保障を備えた保険の中から、できる限り保険料の安い保険を選ぶのがベストです。
POINT FPがチェックする保険のポイント
1.保障内容はシンプルか
FPの保険のチェックポイントとしてよく知られているのが、その保険が契約者にとって理解しやすい、シンプルな内容であるかどうかです。たとえば「死亡」や「医療」など一つの保障に特化した保険は、保険選びの際に内容を理解しやすいだけでなく、結婚や子供の誕生等で必要な保障が変わった場合にも、死亡保障だけ・医療保障だけを見直すことができ、見直しの手間を省けます。
また、保険は、死亡・病気などで実際に保険金や給付金が支払われるまで何十年もの年月がたっていることも多く、複雑な保険になるほど細かな保障内容を把握していることが難しくなります。
加入・管理・見直しという3つの段階すべてにおいて利便性を保つためにも、保険は余分な特約が付いていないシンプルなものを第一候補にするとよいでしょう。
2.保険料は安いか
保険料の安さも、FPがチェックする保険のポイントの一つです。保険料には、保険金の支払い等に使われる「純保険料」と、保険会社の事務経費などに使われる「付加保険料」があります。純保険料はいずれの保険会社でもほぼ同一ですが、付加保険料は各保険会社ごとに大きく異なります。
一般に、多数の店舗や保険販売員を抱える大手保険会社では、事務経費が膨らむ傾向にあり、比例して付加保険料も上がります。一方、インターネットを主な販売チャネルとするネット保険は、設備費や人件費などの事務経費を抑えることで付加保険料部分を削減し、割安な保険料を打ち出しています。
保険料のこのようなしくみを理解することで、同じ保険期間・保障内容の商品であれば、保険料が違っても内容そのものに大きな差はなく、保険料の安い保険のほうが有利であることがわかります。
3.保障額と保険料のバランスは良いか
FPの保険の着眼点の一つが、保険のコストパフォーマンスです。いざというときに受け取れる保障額と、保険期間中に支払う保険料を比べて、後者の負担が前者に比べて大きいようであれば、もっとバランスの良い保険に入り直すか、保険への加入方針そのものを見直す必要があります。
たとえば、医療保険の中でもがんに特化したがん保険は、がんと診断された場合やがんによる入院・通院・手術で給付金が支払われますが、軽度のがん(上皮内新生物)では保障額が引き下げられるものや、がんで手術を受けても入院しなければ給付金が支払われないものなど、保険商品によって差が見られます。
保険料がほぼ同じか、やや高い程度であれば、保障に制限の少ない保険のほうがコストパフォーマンスは優れています。また、すでに医療保険に加入している場合やまとまった貯金がある場合、がん保険にあえて加入しないという選択肢をとることもできるでしょう。
このように、保険内容と保険料とのバランスを考え、より有利な保険を選んだり、加入する保険を限定して、無駄のない保障設計をすることもFPが勧める保険の加入方法です。
4.貯蓄と保険は分けて考える
保険には、貯蓄機能のある保険と掛け捨て型の保険の二種類があります。年金保険や養老保険といった貯蓄型保険の予定利率は金利が高かった時代と比較すると、大きく引き下げられており、以前ほどの貯蓄効果は期待できません。そこで、現在、多くのFPは保険と貯蓄を切り離して考えることを勧めています。
たとえば、生命保険には終身保険と定期保険があり、終身型の生命保険の多くは、死亡保障を一生準備できるだけでなく、解約や満期で返戻金をもらえるといった貯蓄効果がありますが、そのぶん月々の保険料は高くなります。
しかし、生命保険に加入する本来の目的が、「いざというとき家族にまとまった資金を遺すこと」なのであれば、保険料の安い掛け捨て型の定期保険で保障が必要な期間(例:子供の誕生から独立まで)だけ死亡保障をかけることで、月々の支払い保険料を抑えることができ、その分のお金を貯蓄や生活資金に回すことができます。
このように、保険と貯蓄を切り離せば、保険は保険として単体で保障の見直しができ、貯蓄は住宅購入の頭金や子供の進学費用といった自由な用途に使えるようになります。
以上の4つのポイントを踏まえて、現在発売されている保険の中から、FPの注目度が高い保険をピックアップしてみましょう。
≪ FPの注目度が高い保険 ≫
定期型の生命保険。20代・30代からの注目度が高い。保険料は手頃で、プロが入りたい保険No.1にも選ばれている
保険商品 | 生命保険 |
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保険料*(35才・男女) |
男性:4,393円/月 女性:2,938円/月 |
保険期間 |
10年間、20年間、30年間、60歳まで、80歳まで、から選択 ※満80才まで自動更新可能 |
保障内容(主契約) | 死亡保障・高度障害保障 |
特約 | なし |
保障額 |
500万円~1億円 ※100万円単位で設定可 |
このサイトに行く |
定期型の生命保険。保険料の安さでライフネットと人気を二分。更新時に健康基準を満たしていると更新後保険料を割引
保険商品 | 生命保険 |
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保険料*(35才・男女) |
男性:4,680円/月 女性:3,210円/月 |
保険期間 |
10年間 ※80歳まで自動更新。55歳満了、60歳満了、65歳満了、70歳満了タイプもあり |
保障内容(主契約) | 死亡保障・高度障害保障 |
特約 |
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保障額 |
500万円~1億円 ※100万円単位で設定可 |
このサイトに行く |
終身型の医療保険。七大生活習慣病は入院保障(通常60日限度)が120日に延長される。保険料と保障内容のバランス良
保険商品 | 医療保険 |
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保険料*(35才・男女) |
男性:2,035円/月 女性:1,835円/月 |
保険期間 | 終身 |
保障内容(主契約) | 入院給付金、手術給付金 |
特約 |
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保障額 |
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終身型のがん保険。がんと診断された場合の診断給付金は一律100倍(上皮内心生物含む)。保険料もリーズナブル
保険商品 | がん保険 |
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保険料*(35才・男女) |
男性:1,480円/月 女性:1,480円/月 |
保険期間 |
終身 ※定期型もあり |
保障内容(主契約) | がん診断給付金、がん入院給付金 |
特約 |
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保障額 |
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*生命保険(保障額3,000万円、特約なし、月払い)、医療保険(日額5,000円、特約なし、月払い&終身払い)、がん保険(日額10,000円、特約なし、月払い&終身払い)
ライフネット生命の保険料試算および掲載データについて
※いずれの商品も、満期保険金や配当、また、解約返戻金はありません。なお、保険料は、2014年5月2日時点の保険料率で計算したものです。
※本データは、2014年5月2日時点の情報を元に作成しております。
FPの保険の見方を参考にしよう
FPの保険の見方、いかがでしたでしょうか。保険のプロであるFPの多くは、保険に加入する際、必要な保障を洗い出し、加入する保険を吟味したうえで、極力、保険料を抑えるよう勧めています。
生命保険であれば、もっとも保障が必要な時期のみ手厚い保障をかけるようにしたり、医療保険であれば、健康保険や企業の団体保険・貯蓄などを併用して保障のバランスをとることで、保険の入りすぎを防ぎ、家計に負担のない保障プランを組むことができるのです。
保険を見直す際は、現在加入している保険の保障内容を比較して、余分な保障はないか、万一のときの保障額は充分かをチェックしてみましょう。
もしも、自分だけでの判断が難しい場合は、保険会社に属していない独立系のFPが中立の立場で保険を診断してくれる無料相談サービスを利用するのもおすすめです。
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取り扱い保険会社 | 約22社 |
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対応地域 | 全国(※一部対応不可地域あり) |
取り扱う保険の種類 | 生命保険・医療保険・学資保険・がん保険・年金保険・介護保険ほか |
取り扱い保険会社 | 5~10社 |
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取り扱う保険の種類 | 生命保険・医療保険・がん保険・学資保険・シニア保険・積立保険・収入保障、女性保険ほか |
取り扱い保険会社 | 約30社以上 |
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