第4回 公的医療保険
1.公的医療保険とは
公的医療保険とは、地方自治体や健康保険組合などの公的機関が運営する医療保険制度です。
日本では、すべての人々がなんらかの公的医療保険に加入することが義務付けられており、それぞれの職業(職域)等によって加入する保険が異なります。
対象 | ||
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健康保険 | 組合管掌健康保険 | おもに大企業の従業員とその被扶養者(後期高齢者医療制度に該当する場合は除く) |
全国健康保険協会管掌健康保険 | おもに中小企業の従業員とその被扶養者(後期高齢者医療制度に該当する場合は除く) | |
船員保険 | 船舶の船員と、その被扶養者(後期高齢者医療制度に該当する場合は除く) | |
共済組合 | 国家公務員・地方公務員・一部の独立行政法人職員・日本郵政公社職員・私立学校教職員とそれらの被扶養者(後期高齢者医療制度に該当する場合は除く) | |
国民健康保険 | 国民健康保険 | 65歳未満の自営業者、および上記の健康保険加入者以外の市区町村住民 |
前期高齢者医療制度 | 65~74歳で上記の健康保険加入者以外の市区町村住民 | |
退職者医療制度(※平成26年までの経過措置) | 65歳未満の国民健康保険被保険者で、厚生年金保険・共済組合の加入期間が20年以上、もしくは40歳以降の年金加入期間が10年以上の人(=退職年金受給権者)と、その扶養家族 | |
後期高齢者医療制度 | 75歳以上の人、または65~74歳で一定の障害状態であることについて「後期高齢者医療広域連合」の認定を受けた人 |
医療費自己負担額 |
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【0歳~義務教育就学前】2割 【一般】3割 【70歳~75歳未満】1割(現役並みの所得者は3割)※平成23年4月以降は2割 【75歳以上】1割(現役並みの所得者は3割) |
給付の種類 |
各公的医療保険共通
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表を見ても分かるように、公的医療保険は、通院・入院に対する保障に始まり、入院中の食事代、訪問看護利用、出産時の一時金、死亡時の埋葬費など、非常に充実しています。また、1か月の自己負担額が一定額を超えた場合、超過部分の医療費を払い戻す「高額療養費制度」も、加入者にとっては嬉しい保障です。
健康保険や共済組合はさらに手厚く、就業不能状態となった場合や産休時にも手当てがつきます。
2.公的医療保険の対象外
このように保障が充実している公的医療保険ですが、すべての医療関連の出費が対象となるわけではありません。
公的医療保険の対象とならないおもな保障
- 差額ベッド代…大部屋から個室に移る場合などの差額室料。および食事代
- 先進医療…厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた治療。保険診療と混合で行なわれる場合は、先進医療部分のみ全額自己負担
- 入院中の娯楽費や家族の生活費など
これらの出費をカバーするには、あらかじめ緊急時のための貯金をしたり、民間の医療保険を併用する方法がおすすめです。
3.公的医療保険をサポートする民間の医療保険
医療保険には、公的医療保険のほか、民間の保険会社が取り扱う任意加入の医療保険があります。
民間の医療保険は、入院や手術で一日(1件)あたり○円といった具合に、一定額の給付金が支払われることが特徴で、公的医療保険がカバーし切れない医療費の自己負担分や入院中の家族の生活費などをサポートする役割を担っています。
特に、「健康保険」と比較して保障範囲が縮小されている「国民健康保険」の被保険者や、住宅購入・子供の進学等で貯蓄の少ない家庭は、公的医療保険をベースに民間の医療保険で足りない部分を補っていくと良いでしょう。
≪ おすすめの医療保険 ≫
アフラックの終身医療保険。対象となる手術が公的保険に連動しており幅広い。
通院保障の付帯するスタンダードプランと、入院・手術保障のみのベーシックプランがあるほか、特約で保障内容をカスタマイズできる。
保障内容 | |
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入院給付日額 | 5,000円、1万円 |
手術給付金 | 手術によって入院給付金日額の5倍~40倍 |
手術見舞金 | なし |
対象となる手術 | 公的医療保険の適用範囲(約1,000種類) |
通院保障 |
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死亡保障 | なし(特約でカバー可能) |
先進医療 | なし(特約でカバー可能) |
保障期間 | 終身 |
保障開始日 | 日帰り入院から |
1入院あたりの保障限度日数 | 60日※通算1,095日まで |
おもな特約・コース |
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保険料の試算(35歳、月払い、特約なし) | |
日額5,000円 | 男性:2,289円 / 女性:2,186円 |
日額10,000円 | 男性:4,578円 / 女性:4,372円 |
保障内容 | |
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入院給付日額 | 5,000円、8,000円、10,000円、12,000円、15,000円 |
手術給付金 | 入院給付金日額 × 10倍 |
手術見舞金 | なし |
対象となる手術 | 公的医療保険の適用範囲(約1,000種類) |
通院保障 | なし |
死亡保障 | なし |
先進医療 | 技術料と同額(上限2,000万円)※おすすめコースの場合 |
保障期間 | 終身 |
保障開始日 | 日帰り入院から |
1入院あたりの保障限度日数 | 60日 ※通算1,095日まで |
おもな特約・コース |
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保険料の試算(35歳、月払い、特約なし) | |
日額5,000円 |
男性:1,710円女性:1,612円 ※エコノミーコースの場合 |
日額10,000円 |
男性:3,421円 / 女性:3,225円 ※エコノミーコースの場合 |
保障内容 | |
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入院給付日額 |
5,000円~2万円 ※1,000円単位で設定可能 |
手術給付金 | 入院給付金日額の一律10倍、支払い回数の限度なし |
手術見舞金 | なし |
対象となる手術 | 約款所定の手術(約88項目) |
通院保障 | なし |
死亡保障 | なし |
先進医療 | なし |
保障期間 | 10年(※保障期間終了後は80才まで自動更新) |
保障開始日 | 日帰り入院から |
1入院あたりの保障限度日数 | 60日※通算1,095日まで |
おもな特約・コース |
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保険料の試算(35歳、月払い、特約なし) | |
日額5,000円 | 男性:835円 / 女性:835円 |
日額10,000円 | 男性:1,670円 / 女性:1,670円 |
保障内容 | |
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入院給付日額 | 5,000円、10,000円 |
手術給付金 | 入院給付金日額の一律20倍 |
手術見舞金 | なし |
対象となる手術 | 約款所定の手術(約88項目) |
通院保障 | なし |
死亡保障 | なし |
先進医療 | 技術料と同額(上限1,000万円) |
保障期間 | 終身 |
保障開始日 | 日帰り入院から |
1入院あたりの保障限度日数 | 60日(約款所定の七大成人病は120日)※通算1,000日まで |
おもな特約・コース |
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保険料の試算(35歳、月払い、特約なし) | |
日額5,000円 | 男性:2,035円 / 女性:1,835円 |
日額10,000円 | 男性:3,990円 / 女性:3,590円 |
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の終身医療保険。先進医療特約が自動で付帯。
5年ごとの期間中にケガ・病気で5日以上の入院給付金の支払いがなかった場合、以後の保険料が10%(最大50%)割引になる割引制度も
保障内容 | |
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入院給付日額 | 5,000円、10,000円 |
手術給付金 | 入院給付金日額の10倍・20倍・40倍 |
手術見舞金 | 入院給付金日額の5倍 |
対象となる手術 |
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通院保障 | なし |
死亡保障 | なし |
先進医療 | 技術料と同額(上限1,000万円) |
保障期間 | 終身 |
保障開始日 | 日帰り入院から |
1入院あたりの保障限度日数 | 60日、120日 ※通算1,000日まで |
おもな特約・コース |
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保険料の試算(35歳、月払い、特約なし) | |
日額5,000円 | 男性:1,945円 / 女性:1,870円 |
日額10,000円 | 男性:3,820円 / 女性:3,670円 |
ライフネット生命の保険料試算および掲載データについて
※いずれの商品も、満期保険金や配当、また、解約返戻金はありません。なお、保険料は、2014年5月2日時点の保険料率で計算したものです。
※本データは、2014年5月2日時点の情報を元に作成しております。