30代女性におすすめのがん保険は?加入の必要性と選び方のポイントを解説

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30代女性におすすめのがん保険 ―加入の必要性と選び方を解説

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はじめに

以前と比べると、がんは治療できる病気になりつつありますが、いまだに日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなっている状況に変わりはありません。
また、女性には女性特有のがん「乳がん」「子宮がん」「卵巣がん」があります。食生活の欧米化に伴い、特に近年は乳がんになる女性の数が大幅に増加。その数は他のがんの罹患率を圧倒しています。

公益財団法人 生命保険文化センターが実施した2019年度の調査(※1)によると、30代女性のがん保険・がん特約の加入率は、46.5%。20代から60代までで、40代女性の49.2%に次ぐ、高い加入率となっています。
現時点では、がん保険やがん特約に加入していないものの、万一に備え、加入を検討している30代女性の方も多いはず。

そこで、今回はがん保険に注目し、30代女性ががん保険に加入する必要性について、わかりやすく解説しました。さらに、がん保険を選ぶ際のポイントや、30代女性におすすめのがん保険についてもご紹介します。
がん保険への加入を検討している30代女性の方は、ぜひチェックしてみてください。

30代女性にがん保険は必要?

30代女性のがん保険・がん特約への加入率は4割以上と他の保険と比べると高い数値を記録。この数値からも、多くの女性ががんという病気に対して備えていることがわかります
はじめに、30代女性ががん保険に加入する必要性を考えてみましょう。

30代女性のがんリスク

国立がん研究センターのがん統計「小児・AYA世代のがん罹患」(2009~2011年)によると、30代女性の罹患率が高いがんの種類は以下の通り。

  • AYA世代…「adolescent and young adult」のこと。15歳から30代を指す。
30代女性の罹患率が高いがんの種類(2009~2011)

上記のデータからもわかるように、「乳がん」「子宮頸がん」といった女性特有のがんが、罹患率が高いがんの上位を占めています
ちなみに、乳がんの罹患率は、30代後半から増加し、40代後半でピークを迎え、子宮頸がんの罹患率は、20代後半から急増し、30代から40代がピークです。
つまり、乳がんや子宮頸がんの罹患率を見ると、30代女性のがんのリスクは高いと考えられます

また、進行状況や治療方法によって大きく異なりますが、がんの治療費としては、手術費や検査費用、入院費、手術後の治療費など、さまざまな費用が発生します。公的医療保険制度により自己負担額が3割になっても、数十万円、場合によっては100万円以上の費用がかかることもあり、治療費は決して安い金額ではありません

30代女性のがんの罹患率や、がんを罹患した場合の治療費負担を考えると、いざというときに備え、がん保険への加入を検討しておくことが大切だといえるでしょう。

Memo医療費が高額になった場合、「高額療養費制度」の利用が可能

がんの治療にかかる医療費が高額になった場合、「高額療養費制度」を利用することができます。
「高額療養費制度」とは、家計に対する医療費の自己負担が大きくなりすぎないよう、1か月間の医療費負担額の上限を設け、上回った分に関しては、返金してもらえる公的医療保険制度のこと。1か月間の医療費負担額の上限は、被保険者の年齢や所得に応じて異なります。

  • ただし、高額療養費制度の対象となるのは、保険適応される診療に対して支払った自己負担額のみ。入院中の食費や差額ベッド代、先進医療・自由診療にかかる費用などは、高額療養制度の対象外です。

30代の女性向け がん保険の選び方

次に、30代女性ががん保険を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

30代女性におすすめのがん保険 選び方のポイントその1
保障内容

がん保険を選ぶ際、まずチェックしておきたいのが、がんで入院した場合に支払われる「入院給付金」やがんによる手術費用を保障する「手術給付金」など、主契約の保障内容(基本保障)です。
がん保険を選ぶ際は、「どういった場合に給付が受けられるのか」「給付金としていくら受け取れるのか」などを比較し、がんを罹患した場合に必要な保障が受けられるものを選びましょう

また、がん保険のなかには、乳がんや子宮頸がんといった女性特有のがんを罹患した場合、手厚い保障が受けられるものもあります。女性特有のがんのリスクにしっかりと備えたい場合、こうしたがん保険を検討するのも一つの方法です。

Memo先進医療・自由診療は基本保障に含まれる?

公的医療保険制度の対象外である「先進医療」や「自由診療」は全額自己負担になるため、医療費は高額になりがちです。ただ、いざというときには治療を優先し、先進医療や自由診療を希望したいと考えている方も多いはず。
実は、数あるがん保険のなかには、先進医療や自由診療にかかる治療費が基本保障に含まれ、万一の際、保障を受けられるものがあります。また、先進医療や自由診療が基本保障に含まれない場合でも、特約として付帯することが可能です。
がん保険を選ぶ際、先進医療・自由診療に対する保障が、基本保障に含まれるのか、特約になるのかについても確認しておくと良いでしょう。

30代女性におすすめのがん保険 選び方のポイントその2
保険料

定期的に支払う保険料も、がん保険を選ぶ際に比較しておきたいポイントの一つ。
がん保険のなかには、「インターネットで保険契約の手続きを行う」「死亡保障や解約返戻金をなくす」といったことで、いざという時に必要な保障が受けられつつ、月額1,000円台からと手ごろな保険料を実現しているものがあります。
がん保険を選ぶ際は、保障内容と保険料のバランスを考慮し、無理なく加入できるものを選びましょう

ただし、定期型のがん保険の場合、契約更新の際に保険料が見直され、値上がりする点には注意が必要です。

30代女性におすすめのがん保険 選び方のポイントその3
特約

特約とは、主契約の内容(基本保障)を補完するためのオプションの保障のこと。
がん保険のなかには、女性特有のがんを手厚く保障する特約や、先進医療・自由診療を保障する特約、所定の期間がんにならなかった場合に一時金が受け取れる特約などを付帯できるものがあり、いざというときに手厚い保障を受けることができます

オプションのため、主契約とは別に保険料が発生する点には注意が必要ですが、主契約ではカバーしきれないリスクに備えたい場合や、保障をより手厚くしたい場合は、がん保険を選ぶ際、付帯できる特約の種類や特約の保障内容についてもチェックしておくのがおすすめです。

30代女性におすすめのがん保険

本チャプターでは、30代女性におすすめのがん保険をご紹介します。各保険の特徴を比較し、自分に合ったものを見つけましょう。

アクサダイレクト生命「アクサダイレクトのがん終身」

アクサダイレクト生命「アクサダイレクトのがん終身」

保険料 保険期間・保険料払込期間:終身がん入院給付金:日額1万円
  • 30歳女性:月額1,440円
  • 35歳女性:月額1,660円
保障内容 保険期間・保険料払込期間:終身がん入院給付金:日額1万円
  • 入院(※日数無制限/上皮内新生物の入院も対象)
    入院給付金(1日につき):1万円
  • 診断(※初めてがんと診断された時点/上皮内新生物も対象)
    一時金:100万円 ※入院給付金日額の100倍
保険期間 終身(一生涯)
特約 保険期間・保険料払込期間:終身がん入院給付金:日額1万円
  • 抗がん剤治療特約…月10万円給付
  • がん手術給付特約(終身型)…手術1回につき10万円給付
  • がん先進医療特約…通算500万円まで給付
  • がん退院療養特約(終身型)…入院後に療養のため退院した場合、退院ごとに何回でも1回につき10万円給付
  • 女性がん入院特約…入院1日につき、基本保障の日額と同額を給付
  • がん無事故給付特約…がんにならなかった場合、3年ごとに5万円または10万円を給付

アクサダイレクト生命「アクサダイレクトのがん終身」の特徴
インターネット専業の生命保険会社「アクサダイレクト生命」が取り扱う終身型のがん保険。保障内容の自由度が高く、手ごろな保険料でがんに備えられると人気を集めている。
「アクサダイレクトのがん終身」の基本保障は、がんと診断された場合に受け取れる最大200万円の「がん診断給付金」と、がんで入院した場合、入院初日から1日あたり最大2万円が受け取れる「がん入院給付金」。ちなみに、保障の対象となるがんには、悪性新生物だけではなく、上皮内新生物も含まれる。がん保険のなかには、上皮内新生物は保障の対象外となっているケースも多いため、上皮内新生物も保障対象に含まれる点は、他のがん保険と比較しても、「アクサダイレクトのがん終身」を利用する大きなメリットといえるだろう。
また、「抗がん剤治療特約」や「がん先進医療特約」に加え、乳がん・子宮頸がん・卵巣がんといった女性特有のがんを手厚くカバーする「女性がん入院特約」等、さまざまな特約を用意しており、自分に必要な保障をカスタマイズできる点も嬉しい
さらに、「がん入院給付金:日額1万円」の主契約のみの場合、30歳女性で月額1,440円、35歳女性で月額1,660円と手ごろな保険料を実現しているのも魅力。
少ない負担でがんに備えたい30代女性にとって、「アクサダイレクトのがん終身」はぜひ利用を検討したいがん保険の一つ。

アクサダイレクト生命公式サイトへ行く

オリックス生命「女性向け医療保険 新CURE Lady(キュアレディ)」

オリックス生命「女性向け医療保険 新CURE Lady(キュアレディ)」

保険料 保険期間・保険料払込期間:終身がん入院給付金:日額5,000円
  • 30歳女性:月額1,928円
  • 35歳女性:月額1,972円
保障内容 保険期間・保険料払込期間:終身がん入院給付金:日額5,000円
  • 入院
    入院給付金(1日につき):5,000円 ※女性特有の病気・がんの場合は日額+5,000円
  • 手術
    手術給付金:入院中10万円/外来2万5,000円
  • 先進医療
    ・先進医療給付金:先進医療にかかる技術料と同額(※通算2,000万円まで)
    ・先進医療一時金:先進医療給付金の10%相当額(※1回の療養につき50万円を限度)
保険期間 終身(一生涯)/60歳払済/65歳払済
特約 保険期間・保険料払込期間:終身がん入院給付金:日額5,000円
  • 重度三疾病一時金特約(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)…1回につき50万円
  • がん一時金特約…1回につき50万円(※1年に1回を限度/何回でも可)
  • がん通院特約…がんで約款所定の通院をした場合、1日につき5,000円
  • 通院治療支援特約…1回につき3万円(※通算50回を限度)
  • 入院一時金特約…1回につき3万円(※通算50回を限度)

オリックス生命「女性向け医療保険 新CURE Lady(キュアレディ)」の特徴
オリックス生命が取り扱う終身型の女性向けの医療保険
「女性向け医療保険 新CURE Lady(キュアレディ)」では、乳がんや子宮頸がん、子宮筋腫といった女性特有の病気はもちろん、上皮内新生物を含むがんを手厚く保障。女性特有の病気・すべてのがんで入院した場合、主契約の入院給付金に加え、「女性入院給付金」として日額5,000円が上乗せされる
さらに、入院給付金や手術給付金に加え、先進医療を受けた際の技術料を通算2,000万円まで保障する「先進医療給付金」、先進医療給付金の10%相当額にあたる「先進医療一時金」が基本保障に含まれる。先進医療にかかる技術料は公的医療保険制度の給付対象に含まれず、全額自己負担となり、高額になる場合があるため、この部分を保障してもらえるのは、嬉しいポイントといえるだろう。
また、初めてがんと診断確定されたときや、がんで2回目以降に入院した場合、1年に1回を限度に一時金が受け取れる「がん一時金特約」、がんで約款所定の通院をした場合に給付金が受け取れる「がん通院特約」など、特約が充実している点も魅力。
乳がんや子宮頸がんといった女性特有のがんはもちろん、さまざまな病気のリスクに備えたい30代の女性であれば、「女性向け医療保険 新CURE Lady」は、ぜひチェックしておきたい。

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SBI損保のがん保険

SBI損保のがん保険

保険料 保険期間・保険料払込期間:5年間
  • 30歳女性
    がん診断保険金なし:月額670円
    がん診断保険金100万円:月額1,560円
  • 35歳女性
    がん診断保険金なし:月額1,030円
    がん診断保険金100万円:月額2,040円
保障内容 保険期間・保険料払込期間:5年間
  • 入院
    がん入院保険金:無制限(※差額ベッド代、貸テレビ代など、直接治療に関係しない雑費は対象外)
  • 通院
    がん通院保険金:最大1,000万円
  • 診断 (※「がん診断保険金あり」を選択した場合)
    一時金:100万円 (※「がん診断保険金100万円」の場合)
  • 「がん入院保険金」「がん通院保険金」には、先進医療・自由診療の治療にかかった費用等も含まれる。
保険期間 5年間
特約

SBI損保のがん保険の特徴
ネット専業の損害保険会社「SBI損保」が取り扱う5年間の定期型がん保険。がん治療に直接携わる医師100人を対象に実施したアンケート(※2018年6月:AskDoctors調べ)によると87%がSBI損保のがん損保を人に勧めたいと回答するなど、高い評価を得ている。
SBI損保のがん保険の特徴は、手ごろな保険料を実現しつつ、手厚い保障が受けられる点。SBI損保のがん保険では、がんによる入院や手術、通院などの治療費を実額(※実際にかかった費用分)で保障。さらに、公的医療保険制度の対象外となる先進医療や自由診療も保障対象に含まれる。がんのリスクに手厚く備えられる点は、SBI損保のがん保険を利用する大きなメリットといえるだろう。
また、特約はなく、がんと診断確定された時に受け取れる一時金の有無および、一時金の金額(※一時金有りを選択した場合)を選択するだけのシンプルな料金プランになっている点も魅力。「一時金なし」のプランの場合、30歳女性で月額670円、35歳女性で月額1,030円と、他のがん保険と比較し、手ごろな保険料を実現している点もチェックしておきたい。
5年間の定期型のがん保険のため、5年ごとの契約更新時に保険料が見直される点には注意が必要だが、SBI損保のがん保険は、手ごろな保険料で、がんのリスクに手厚く備えたいと考えている30代女性におすすめ。

SBI損保公式サイトへ行く

まとめ

30代の女性ががん保険に加入する必要性や、がん保険の選び方、おすすめのがん保険などについて紹介した今回の特集はいかがでしたでしょうか。

特に、乳がんや子宮頸がんといった女性特有のがんの罹患率は、30代で増加する傾向にあるため、日頃からがんのリスクに備えておきたいもの
がん保険のなかには、月額1,000円台からと手ごろな保険料を実現しているものもあるので、万一がんを罹患した場合でも、治療費等の金銭的な負担を気にすることなく治療に専念できるよう、がん保険への加入を考えておくことが大切です。

がんのリスクに備え、保険への加入を検討している30代女性の方は、本特集を参考に、いざというときに必要な保障が受けられる、自分に合ったがん保険を見つけましょう。

著者画像

溝口麻衣
Hayakawa所属のチーフライター兼編集者。
わかりやすく、ちょっとした気付きのある記事を目指して日々原稿を執筆中。保険や金融に関する専門知識を深めるべく、仕事の合間を縫ってFPの勉強に取り組んでいる。