生命保険の節約。月々の保険料を抑えて保険の見直しに役立つ共済や保険相談の活用術とは?

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生命保険の保険料を節約するポイントとは?共済と保険相談を活用した節約術

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全体の8割が加入している生命保険。支払っている保険料の実態は?

自分や家族に万一のことがあった場合に、遺された家族を金銭面で支えてくれる生命保険。 なにかあったときのために加入している、というご家庭も多いでしょう。

生命保険文化センターの調査によると、民間やJA、生協などなんらかの生命保険に加入している方は全体の82%で、多くの方が生命保険を利用していることがわかります。

令和元年度 生命保険加入率

(単位:%)
生命保険 全体 男性 女性
全生保 82.1 81.1 82.9
民保 67.8 67.6 67.9
簡保 2.1 2.0 2.1
JA(農協) 5.9 5.8 5.9
県民共済・生協等 13.8 11.0 16.0

みんなの保険料はどれくらい?

また保険料は、男女全体で「12万円未満」が34%ともっとも多いものの、男性では「12~24万円未満」にボリュームゾーンがあり(28.3%)、女性も同じ価格帯の割合が33.1%と高め。
男性は「24~36万円未満」の割合も21.5%と高く、月々1万円から3万円の保険料を支払っているケースが少なくないことがわかります。

令和元年度 年間払込保険料(全生保)

(単位:%)
年間払込保険料 全体 男性 女性
12万円未満 34.1 25.8 40.2
12~24万円未満 31.1 28.3 33.1
24~36万円未満 15.9 21.5 11.7
36~48万円未満 6.4 9.1 4.3
48~60万円未満 2.9 3.6 2.4
60万円以上 3.4 4.9 2.2
わからない 6.4 6.9 6.0
平均 19.6万円 23.4万円 16.8万円

この保険料を節約することができれば、毎月の家計にもう少しゆとりができる・・・と感じている方も多いのではないでしょうか。

生命保険を見直すときの考え方

万一の備えということもあって、簡単には見直しづらい生命保険ですが、家族のライフスタイルにあわせてその都度、調整することと、どこまでを保険金でカバーするか明確にすることで、必要な保障と不必要な保障とを区別することができます。

生命保険を見直す前にチェックしておきたいポイント
  • 自分に万一のことがあった場合、国から支給されるお金はいくらか?(公的保障)
  • 会社など勤務先から支払われるお金はあるか?(企業年金etc.)
  • 自分の給料以外に毎月の収入はいくらあるか?(配偶者の収入etc.)
  • 自分に万一が起きたあと、家族の生活はどう変化するか?(配偶者の実家がある、子どもの進学の有無、持ち家の場合は住宅を手放す・手放さないetc.)

まずは、万一のときにもらえるお金をまとめるようにしましょう。 家族の将来については見通しが立たない部分も多いですが、公的な死亡保障(遺族年金など)は算出基準が明確で大きく変動することも少ないため、調べておくのがおすすめです。

また、住宅ローンを組んでいる家庭であれば、団信(団体信用生命保険)によってローン残高がゼロになるので、住居費を考慮する必要はなくなるでしょう(ただし、固定資産税や家のリフォーム・補修費用などは必要)。

家庭と本人の状況に合った生命保険の保険金額のことを「必要保障額」と言います。 生命保険の見直しでは、まず家庭の必要保障額を割り出して、現在加入している保険の保険金額とのズレを見つけるのがセオリー。

必要保障額は自分で計算することはもちろん、インターネット上にさまざまな保険会社が提供しているシミュレーションを利用することもできます。

生命保険は貯蓄できるタイプよりも定期タイプのほうが保険料を節約できる

生命保険には、死亡時まで保障が継続する終身タイプと、一定の期間(10年間、60歳までetc.)のみ保障する定期タイプがあります。

終身型の保険は貯蓄性があるぶん保険料がかさみがち

終身型の生命保険は、解約する際にも支払った保険料の一部が還付されることから、貯蓄性のある保険と呼ばれており、期間がすぎれば保障がなくなり、保険料の還付もない掛け捨て型の生命保険よりも人気が高くなっています。

ただし、保障が一生涯続くことと、解約時の払い戻しがあることから、全体的な保険料は割高になりがち。生命保険料が家計を圧迫している場合、終身型の生命保険が原因となっているケースが少なくありません

定期型の保険は掛け捨てだが保険料の節約に役立つ

一方の定期型の生命保険は、一定期間内に死亡や高度障害などが起こらなければ保険料は掛け捨てとなるため、「もったいない」と感じる方が多く、終身保険よりも人気は低め。
ただし、月々の保険料は手頃な商品が多く、家計を節約したい場合は心強い存在です。 「子どもが成人するまでの20年前後の死亡保障が欲しい」というような備えたいリスクが明確な場合は、定期保険を上手に活用すると良いでしょう。

なお、定期保険の契約期間が満期になり、契約を更新する際には、契約者の年齢にあわせて保険料が上昇します。
ほとんどの保険は契約更新前に新しい保険料が提示されるので、金額などをチェックし、継続の有無を決めるようにしましょう。

オリックス生命『FineSave(ファインセーブ)』

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通販型の生命保険会社・オリックス生命が提供する定期型の生命保険。保険金額は200万円から5,000万円まで100万円単位で設定可能。保険期間は10年から35年までの5年刻み、もしくは60歳満了から90歳満了までの5歳刻みで設定できる。

死亡・高度障害時に保険金が支払われるシンプルな保障内容。また、余命6ヶ月以内と診断された場合に所定の保険金を受け取れる「リビング・ニーズ特約」も付帯している。

通販型ならではの手頃な保険料が魅力。

月払保険料例

30歳 (男性)月額2,820円 (女性)月額2,460円
40歳 (男性)月額4,290円 (女性)月額3,495円

保険期間:10年間、保険金額:1,500万円の場合

オリックス生命『FineSave(ファインセーブ)』公式サイトへ行く

アクサダイレクト生命『アクサダイレクトの定期保険2』

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インターネット専業の生命保険会社・アクサダイレクト生命が提供する定期型の生命保険。保険金額は500万円から1億円まで100万円単位で設定可能。保険期間は10年間、または55歳満了から70歳満了までを5歳刻みで設定できる。

死亡・高度障害時の保障に特化しており、販売経路もインターネットに絞ることで手頃な保険料を実現。「リビング・ニーズ特約」が無料付帯するほか、医師・看護師に電話で健康相談ができる「メディカルコールサポート24」や、医師にセカンドオピニオンのヒアリングと専門医の紹介(紹介状無料)などを依頼できる「メディカルコンサルテーション」も提供している。

月払保険料例

30歳 (男性)月額1,450円 (女性)月額1,120円
40歳 (男性)月額2,740円 (女性)月額2,050円

保険期間:10年間、保険金額:1,500万円の場合

アクサダイレクト生命『アクサダイレクトの定期保険2』公式サイトへ行く

手頃な掛金でまんべんなく保障を受けられる共済もねらいめ

共済は、共済組合が非営利で運営する相互扶助のための保障です。
加入者がお金を出しあうことで共済金(保険金)をプールし、万一の場合に保障が受けられる点は、民間の生命保険とよく似ていますが、多くの共済は、営業利益を追求していないため、加入者が支払う掛金(保険料に相当)も手頃な価格帯となっています。

都道府県共済、コープ共済、JA共済、全労済の4つは、全国規模で展開しており、加入希望者は出資金を支払うことで、誰でも組合員となり、加入することができます。
共済加入者は、生命保険加入者のうち約13%(男性11%、女性16%)と、すでに活用している人々も一定数いることがわかります。

共済の特徴は、死亡保障や医療保障などがまんべんなく付帯している点と、おおむね60歳前後から90歳前後にかけて保障の内容が徐々に縮小されていく点です。
掛金は、多くの共済で掛け捨てとなっていますが、月々の費用は割安。また、毎年の決算時に剰余金が出た場合は、掛金の一部が組合員に還付されます
高額な死亡保障はいらない、という方や、働き盛りのあいだだけは突然の病気や万一の出来事に備えたい、という方は、共済の利用も検討してみると良いでしょう。

都道府県民共済(全国生活協同組合連合会)

東京・神奈川・大阪など全国39の都道府県で展開する共済。死亡保障と医療保障がセットになった生命共済(総合保障型)を取り扱い、掛金は月1,000円、2,000円、4,000円から選択できる。その他、満17歳までが対象の子ども型や、入院に特化した医療保障型、満65歳から満69歳までの熟年型などバリエーションが多い。

すべてのプランには示談交渉サービス付きの「個人賠償責任保険」も付帯。契約者だけでなく、家族全員が対象となる。

保障内容の例

入院 日額4,500~5,000円
通院 日額1,500円(事故の場合)
後遺障害 16~660万円(事故内容、障害等級により異なる)
死亡 400~1,000万円(死因により異なる)

総合保障2型、月掛金:2,000円、年齢:18歳~60歳の場合

都道府県民共済(全国生活協同組合連合会)公式サイトへ行く

コープ共済(コープ共済連)

コープ共済連が、全国のコープ(生協)を通じて展開する共済。特に女性と子ども向けの保障が充実しており、「《たすけあい》女性コース」では、女性特定疾病による入院で上乗せ保障があるほか、妊娠中の女性の加入も受け付けている。

死亡保障と医療保障に加えて、長期入院や家族の死亡保障、住宅災害などの保障も付帯。数ある共済の中でも保障内容が充実している。加入時はコープ組合員となり出資金を支払う(退会時返金)。

保障内容の例

入院 日額5,000~8,000円(疾病により異なる)
通院 日額1,000円(事故の場合)
手術 日額2・4・8万円(手術の内容により異なる)
長期入院 30万円
事故後遺障害 4~100万円(障害程度により異なる)
死亡・重度障害 100~200万円(死因、障害等級により異なる)
家族死亡・家族重度障害 1・2・5万円(死因、障害等級により異なる)
住宅災害(火災等・風水害等) 3・15・30万円(損害状況により異なる)

«たすけあい»女性コース、月掛金:2,000円、年齢:満18歳~満64歳/女性の場合

コープ共済「たすけあいジュニア20コース」公式サイトへ行く

悩んだときは無料の保険相談を活用しても

加入中の生命保険を見直したいと思っていても、数ある生命保険や共済からどれを選べばよいか悩む方は多いでしょう。

生命保険は、保険会社やインターネットでの直接加入に加え、複数の保険会社の商品を扱う乗合代理店から加入する方法もあります。
乗合代理店では、保険相談と呼ばれるサービスを展開しており、相談者の家族構成やライフプラン、保険の希望などをヒアリングし、条件に沿った保険商品を提案してもらうことができます。
必要保障額の試算や、現在加入している生命保険のチェックも依頼できるので、迷ったときには相談してみると良いでしょう。

利用時は、家計簿などの家庭のお金の流れが把握できるものや、加入中の保険がある場合は保険証券を持参するとスムーズです。

ほけんのぜんぶオンライン保険相談

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株式会社ほけんのぜんぶが提供する保険相談サービス。利用者のニーズにあわせて保険料の節約(保険の見直し)や家計チェック、住宅ローン・教育資金などのお金の悩みなどを相談できる。

PCやスマートフォンからオンラインでの保険相談が可能。対応するスタッフは全員、お金と保険の専門知識をもつFP(ファイナンシャルプランナー)なので、必要保障額の試算やライフプランニングについても相談できる。

保険相談の料金は無料。現在実施中のキャンペーンではWEB面談の申し込み&相談で好きなギフトを1つもらえる。

取り扱う保険会社数

取り扱う保険会社数 32社

ほけんのぜんぶオンライン保険相談公式サイトへ行く

生命保険の節約は必要保障額のチェックから。万一のときに後悔のない見直しをしよう

生命保険は、万一に備えるための家計の重要なセーフティネットです。 家族に降りかかるリスクを考えると、きりがなくなってしまうことから、ついつい、保険金額は多めに、保険期間は一生涯、というように、できるだけ手厚い保障を選びたくなる方も多いでしょう。

保険の不安を軽くするために必要なのは、自分や家族の万一を「具体的に」想像したうえで、実際にいくらのお金が必要なのか、現在の保険でそれがカバーできるか、をシミュレーションしてみることです。
必要なお金がわかっていれば、それ以上の保障はムダであることがわかるため、生命保険を見直して家計を節約できるでしょう。

生命保険の見直しでは、まず必要保障額を把握することが先決です。計算がややこしいと感じる場合は、ネット上のシミュレーションを活用したり、保険相談でFPに試算してもらう方法もおすすめ。

今回ご紹介した生命保険の保険料を抑えるための考え方と、保険料の手頃な生命保険・共済の情報も参考に、万一の際に後悔することのない保険の見直しをしましょう!

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長尾尚子
フリーランスライター。得意分野は「保険」「金融」「住宅ローン」「育児・教育」など。保険の見直しは、家族が加入している共済やがん保険、自動車保険、火災保険などを中心に家計の節約実績あり。定期的な見直しは大切、と個人的にも実感しています。資格:消費生活アドバイザー。FP2級。2児のママ。