保険の必要性を考える

収入保障保険は必要か
生命保険と比較した際のメリットとは?

収入保障保険は必要か

収入保障保険は、万が一の際、残された家族へ保険金が支払われる保険。
「家族のために加入する保険」という意味では、定期生命保険や終身生命保険と変わりませんが、保険金の額や受け取り方法など通常の生命保険と比較すると異なる点も多いため、収入保障保険が必要かどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、本特集ではまず収入保障保険と生命保険の違いをわかりやすく解説。その後、収入保障保険への加入をおすすめする方を、具体例を挙げてご説明します

家族をもつ方にとって、自分に万が一のことが起った際、加入しておくべき保険の選び方は、しっかりと考えたいポイントの一つ。それぞれの保険の違いを確認し、自分に必要な保険を選択しましょう。

収入保障保険は必要か  生命保険との違い

収入保障保険は保険金総額が変動する

収入保障保険は保険金が月払いで支払われる生命保険の一種。契約者が死亡もしくは高度障害状態になった場合、契約期間が満了するまで毎月保険金が一定額支払われます(※5~20万円が一般的)。保険商品によっては一括受け取りを選択することもできますが、月払いの方が保険金総額が高いため、月払いを選択し毎月の生活費に充てる方法が一般的です。

そして、収入保障保険の最も大きな特徴は、受け取ることができる保険金の総額が、満期へ近づくにつれ減少する点

例えば、30歳の方が60歳を契約満了として収入保障保険へ加入するケースを考えてみましょう。万が一の際、毎月10万円の保険金が支払われる契約内容で加入した場合、40歳から支払いが開始されたと仮定すると、保険金の受け取り総額は2,400万円。一方、50才から開始された場合は、総額1,200万と受け取り総額は半額に。一括受け取りを選択した場合も、残りの契約期間に応じて保険金が減額されます。

保険料は割安 ただし貯蓄性なし

一般的な生命保険は、全期間にわたり最初に設定した保険金が支払われるため、「保険金総額が減少する」と聞くと不安になる方もいるかも知れません。しかし、実は子供がいる家庭に必要な毎月の生活費は、子供の独立が近づくにつれて減少していきます。5歳の子供を育てるうえで将来必要になる金額と、10年後15歳の子供に必要な金額では、後者の方が保険で補うべき金額は少なくなります。つまり、収入保障保険は家族のライフステージに合わせて、保険金を自動で調整できる保険と言えるのです。

また、収入保障保険は生命保険と比較した際、保険料が割安に設定されているという大きなメリットがあります。解約返戻金(解約時に戻ってくるお金)がないため、貯蓄性はありませんが、割安な保険料で残された家族に必要な金額を保障することが可能です。

≪ 収入保障保険と生命保険の比較 ≫

収入保障保険
保険料 安い
契約期間
一定の年齢まで
死亡保険金の受け取り
毎月決まった金額を支給
※保険会社によっては一括もOK
保険金総額
満期に近いほど、保険金総額は減少
解約返戻金* なし
定期生命保険
保険料 安い
契約期間
一定期間
死亡保険金の受け取り
一括
保険金総額
一定
解約返戻金* なし
終身生命保険
保険料 高い
契約期間
一生涯
死亡保険金の受け取り
一括
保険金総額
一定
解約返戻金* あり

* 解約すると戻ってくるお金

収入保障保険は必要か  必要な人

それでは、収入保障保険と生命保険を比較し、それぞれの違いを把握したところで、収入保障保険が必要な人がどんな人かを考えてみましょう。

ケース1. 万が一の際に必要な金額を、割安な保険料で用意したい

収入保障保険が向いているのは“シンプルイズベスト”な保険を探している方。終身生命保険のような貯蓄性は必要なく、その時々に必要な金額が保険金として設定されていれば十分という方は、収入保障保険がおすすめです。
短期間で見ると定期生命保険の方が保険料は安価ですが、十年以上の長期に渡って契約を行う場合は、収入保障保険が割安になります。

ケース2. 子供が独立するまでの生活費を補いたい

収入保障保険は月払いが基本になるため、保険金を生活費の補填に利用するケースが一般的。一括受け取りを選択できるケースもありますが、月払いと比較すると、保険金額が何割か差し引かれるためお得度が下がります。
教育資金は貯金や学資保険でカバーしているが、それ以外の部分が不安という方は収入保障保険の必要性が高いでしょう。

また、逆に収入保障保険が向いていない方は以下の通りです。

  • 貯蓄性がある保険が良い  終身生命保険、学資保険がおすすめ
  • 保険金を一括で受け取りたい  終身生命保険、定期生命保険がおすすめ
  • 短期間だけ保障があれば良い  定期生命保険がおすすめ

自分が求める保険選びのポイントを見極めて、収入保障保険が必要かどうか、判断しましょう。

収入保障保険は必要か  収入保障保険の選び方

収入保障保険は必要か

収入保障保険を必要と判断したら、次は実際に保険商品を選ぶステップです。収入保障保険は生命保険各社から様々な商品が発売されており、以下のポイントを抑えた上で、比較すると良いでしょう。

1. 保険料+割引制度の有無

収入保障保険のような掛け捨て型の生命保険は保険料の安さで選ぶ方法がおすすめ。ネット保険や通販型は保険料が安く狙い目と言えます。また、健康な人に対する保険料の割引制度を設けている収入保障保険もあるため、上手に活用すると良いでしょう。

2. 保険金の受取プラン

収入保障保険は月払いが原則ですが、保険会社によっては全額一括払いや一部一括払いを受け取り時に選択できる自由度が高いプランを用意しています
受け取り方法が多い収入保障保険であれば、入学金や転居費用などまとまった金額が必要な場合に、一括払いを選択することが可能。保険金を利用する選択肢を広げるという意味でも、受け取りプランが豊富な収入保障保険を選ぶと良いでしょう。

3. 支払保障期間or無事故保険金

収入保障保険の多くは「支払保障期間」や「無事故保険金」を設けています。「支払保障期間」とは、満期の直前などに死亡・高度障害が発生した場合、残りの保険期間に関わらず保険金の支払いを確約する期間のこと。「無事故保険金」とは、保険金の支払いがないまま満期を迎えた時に所定の保険金(年金月額1ヵ月分など)が支払われる制度です。基本の保障に加え、これらのサブ保障やオプション制度も考慮した上で、保険料を比較しましょう。

≪ おすすめの収入保障保険 ≫

アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの収入保障2」

アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの収入保障2」

アクサダイレクト生命の収入保障保険。ネット保険ならではの低コスト運営で、リーズナブルな保険料を打ち出している。
保障額(年金月額)、保険期間、保険金の受け取り方法とも柔軟性が高い。満了直前の死亡・高度障害の場合でも2年または5年の一定期間から保障する「最低保証期間」を設けている。

保障額(年金月額) 月額5万円以上1万円単位
※契約時もしくは保険期間満了時の年齢によって上限額が異なる。
保険期間
  • 55歳満了
  • 60歳満了
  • 65歳満了
  • 70歳満了
保険金の支払保証期間、
あるいは無事故保険金
【年金支払保証期間】
満了直前の死亡・高度障害の場合でも2年または5年の一定期間から保障する「最低保証期間」を設けている。
保険金の受け取り方法 毎月受取、一括受取
加入可能年齢 満20~60歳まで
※保険期間・保険料払込期間等によって、契約可能な年齢が異なる。
保険料の割引制度
保険料試算*1 月額2,970円
生命保険との比較*2 月額8,010円【アクサダイレクトの定期保険2】

メットライフ生命 収入保障保険「マイディアレスト」

メットライフ生命 収入保障保険「マイディアレスト」

メットライフ生命の収入保障保険。非喫煙者割引を適用することで、アクサダイレクトに並ぶ保険料を実現している。
保険金の受取方法として、一部一括受取を選択できる点も嬉しい。また、オプションで三大疾病特約を付帯できる。

保障額(年金月額) 10万円、15万円、20万円
保険期間
  • 60歳満了
  • 65歳満了
保険金の支払保証期間、
あるいは無事故保険金
【最低支払保障期間】
5年間
保険金の受け取り方法 毎月受取、一括受取、一部一括受取
加入可能年齢 満20~55歳まで
保険料の割引制度 非喫煙者割引
保険料試算*1 月額2,870円
※※非喫煙者割引適用
※最低支払保障期間:5年
生命保険との比較*2 月額5,520円【定期保険[無配当]】
※非喫煙優良体で算出

東京海上日動あんしん生命「家計保障定期保険」

東京海上日動あんしん生命「家計保障定期保険」

東京海上日動あんしん生命の収入保障保険。アクサダイレクト生命に並ぶ保険料を実現。
支払保証期間を最長10年まで選択可能。保険料払込期間が保険期間よりも5年短い。オプションで三大疾病に罹った場合の保険料払込免除、災害割増特約、障害特約などを付帯できる。

保障額(年金月額) 10万円、15万円、20万円
保険期間
  • 60歳まで(保険料払込期間55歳まで)
  • 65歳まで(保険料払込期間60歳まで)
保険金の支払保証期間、
あるいは無事故保険金
【最低支払保障期間】
1年、2年、5年、10年から選択。
※満期前の所定の期間内に死亡・高度障害となった場合、満期日を問わず、設定した期間中の保険金が支払われる。
保険金の受け取り方法 毎月受取、一括受取
加入可能年齢 満20~50歳まで
保険料の割引制度
保険料試算*1 月額3,630円
※保険料払込期間:55歳まで
※最低支払保障期間:1年
生命保険との比較*2 月額10,320円【定期保険[無配当]】
※保険期間:35~55歳まで(20年間)

*1 試算条件…35歳男性、保険期間:35~60歳までの25年間、月額10万円、年金支払保証期間2年、特約なし、月払い、保険料払込期間は保険期間と同じ(例外は別途記載)
*2 同社の定期生命保険(掛け捨て型)に、35歳男性が35~60歳までの25年間、保険金額3,000万円で加入した場合の保険料。

まとめ

収入保障保険は必要か

収入保障保険はライフステージに合わせて保険金額を変えられる合理的な保険。今まで終身生命保険・定期生命保険を中心に検討してきたという方も、自分に必要な保障が収入保障保険で補えないか、一度計算してみると良いでしょう。

また、自分の世帯に必要な金額がわからないという方は、「生命保険の選び方」特集も要チェック。具体的な数字を用いて、光熱費や教育費など必要な金額を試算しています。この機会に一度、ご自身の身に万が一のことが起こった際、どういった保険で残された方たちの生活をカバーするか、しっかり考えてみてはいかがでしょう。

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