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大阪府が自転車保険の義務化をスタート。自転車事故の怖さと自転車保険の必要性とは?

2016年7月1日より大阪府で自転車利用者全員を対象に、自転車保険への加入を義務付ける条例が施行されました。府民かどうかに関わらず、大阪府内で自転車に乗る場合は対象となります。

大阪府が自転車保険の義務化に踏み切った背景には、大阪府内の自転車事故が非常に厳しい状況にあることが挙げられます。
大阪府の全交通事故に占める自転車事故の割合は30.1%にものぼり(全国平均は18.4%)、さらに死者数についても全交通事故の25.5%(全国平均が13.9%)を占めます。また、2015年の大阪府の自転車事故件数は12,222件(前年対比-1,006件)で減少しているものの、死者数については、50人(前年対比+16人)と増加しました。(警視庁調べ)

自転車保険・画像

最近ではスピードが出やすく重いタイプの自転車が普及したことにより、ケガが重症化するケースが増えています。また、損害賠償額も高額に。例えば2013年に神戸地裁は、自転車事故(当時62歳の歩行中の女性と正面衝突)を起こして加害者となった男子小学生の母親に、9,521万円の賠償を命じました(日本損害保険協会調べ)。
身近な乗り物だけに子供も大人も頻繁に乗る自転車。自分自身や家族が被害者にも加害者にもなりえることを想定し、いざというときの補償を準備する必要があります。

自転車保険は、自転車運転中の事故で人や物に損害を与えた場合、あるいは自分自身がケガを負った場合などに、賠償額や治療費用を補償する損害保険です。交通事故の補償に焦点が絞られているため、保険料は比較的手ごろで、スマホやコンビニからも気軽に加入することができます。

大阪府以外では、兵庫県が上記の痛ましい事故をきっかけに、2015年10月に条例による自転車保険義務化を実施しています。2016年10月には滋賀県でも義務化を定めた条例がスタート予定。今後も、自転車保険の義務化を進める自治体が増えていくことが予想されます。

条例には法的拘束力や罰則はありませんが、自転車利用者の増加とともに、自転車事故の被害や賠償額は深刻化しています。通勤・通学に自転車を利用している人や、家族で自転車を利用している場合には、積極的に自転車保険の利用を検討しましょう

なお、自転車保険は他の保険で代用できる場合があります。
人や物に損害を与えた場合の「(個人)賠償責任保険」は自動車保険や火災保険の特約(個人賠償責任特約)でもカバーでき、自分や家族などがけがをした場合の治療費等は「医療保険」「傷害保険」などでカバー可能。
これらの保険に加入している場合は、再度補償(保障)内容をチェックし、自転車保険の加入が必要かどうかを見極めると良いでしょう。

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