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大手損害保険会社が2019年の自動車保険の保険料を据え置きに。ダイレクト損保は?

2018年8月、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン日本興亜、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険等、大手損害保険会社が、2019年の自動車保険の保険料を据え置く予定であることを発表しました

大手損害保険会社が2019年の保険料を据え置く理由

大手損害保険会社が自動車保険の保険料を据え置く理由に挙げているのは、「2019年10月に実施予定の消費税増税により、事故時に負担する保険金の増額が予想されること」「2020年に施行される改正民法によって法定利率の見直しが行われ、保険契約者が事故で相手を死傷させてしまった場合に支払う保険金が増えること」等、将来的な負担増が予想されるため。
また、近年の台風や豪雨といった自然災害により、大手損害保険会社が提供する自動車保険・火災保険で保険金の支払いが増加したことも要因の一つといえるでしょう。

自動車・イメージ画像

近年、自動車は大きな進化を遂げており、自動ブレーキ(AEB:Autonomous Emergency Braking=衝突被害軽減ブレーキ)の搭載をはじめ、安全性能の高い車種が普及したことによって、事故率が低下。この進化に伴い、自動車保険の保険金支払い額も減少、大手損害保険会社では2018年まで4年連続で、保険料を引き下げていました。

しかし、上記でご紹介した様々な要因を踏まえると、今後の収益悪化を防ぐことは難しいと判断、今回の発表に繋がったと考えられます。

大手損害保険会社は2019年の自動車保険の保険料を据え置き。一方、ダイレクト損保は?

ただし、上記でご紹介した2019年の自動車保険の保険料据え置きは、あくまで大手損害保険会社の決定であり、インターネットや電話を通じて、損害保険会社と直接保険契約を行う「ダイレクト損保」の自動車保険に関しては異なった動きが出てくる可能性があります。

その理由は、大手損害保険会社と比較すると、タイミングは一歩遅れていますが、ここにきて一部のダイレクト損保が「ASV(Advanced Safety Vehicle=先進安全自動車)割引」を導入するなど、新たな動きが出ているからです。

例えば、ダイレクト損保大手の一角、三井ダイレクト損保では、2018年7月1日から、「ASV割引」を導入。一定の条件を満たす自動ブレーキ(AEB)を装着している先進安全自動車(ASV)が自動車保険の契約車の場合、保険料が9%割引になります

さらに、三井ダイレクト損保では、「ASV割引」の導入に加え、2018年7月1日から、自動車保険に「不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約」を新設。
この特約は、自動運転技術の導入が進みつつある環境変化を踏まえ、自動車保険契約者の欠陥や不正アクセスによって、人身事故または物損事故が発生し、被保険者の損害賠償責任が不明またはなかった場合でも、被保険者が被保険者救済費用を負担することで被る損害に対して保険金を支払うというもの。事故の早期解決と被害者救済が実現できる特約として、注目を集めています。

その他にも、三井ダイレクト損保では、保険料負担の公平性を向上するため、保険料を走行距離区分に応じて算出するものに改定。年間の走行距離が短い契約者の保険料が安くなる取り組みを実施している点もチェックしておきたいポイントです。

走行距離・イメージ画像

三井ダイレクト損保はあくまで一例に過ぎません。他のダイレクト損保も今後どこかのタイミングでASV割引の導入や、保険料の見直しに踏み切る可能性は十分あります。つまり、大手損害保険会社とは異なり、ダイレクト損保が自動車保険の保険料を引き下げる可能性は十分にあるといえるでしょう。

自動車保険の見直しや新規加入を検討する際は、大手損害保険会社だけではなく、ダイレクト損保が提供する保険商品にも注目し、しっかり比較することが、保険料を節約する上で最も重要なポイントです

近年は事故対応満足度でもダイレクト損保が大手損害保険会社を上回るケースも出てきており、今後の自動車保険は勢いのあるダイレクト損保に置き換わっていくことが予想されます。
保険比較でも、自動車保険の最新情報を常にチェックし、情報を都度アップデートしていく予定ですので、自動車保険の見直しや乗り換えを検討されている方は、最新の保険比較ニュースやランキングの情報を参考に、自分に合った自動車保険を見つけてみてはいかがでしょうか。

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