保険を利用する機会が少ない20代は、保険の仕組みや基本をあまり知らないという方が大半です。そこで今回のニュースでは、保険の基本的な考え方に関してわかりやすく解説。20代の方にとって保険は必要なのかどうかを考えていきたいと思います。

社会保険でカバーできる保障

20歳以上で働いている全ての日本人は、健康保険（自営業の方等は国民健康保険）、雇用保険、厚生年金などのいわゆる「社会保険」に加入しています。
健康保険（または国民健康保険）に加入していると、病気やけがによる医療費のうち、自己負担は3割で済みます。また、健康保険・国民健康保険には「高額療養費制度」という制度があり、1ヶ月あたりの医療費が高額になる場合、一定の額(※年齢や所得によって異なる）を超えた分の給付を受けることが可能です。また、雇用保険では、失業した際に給付金を受け取ることができます。

つまり、社会保険に加入している場合、20代の方が必要とする保障の大半はカバーすることができるでしょう。その一方で、一部カバーできないケースも。以下では、カバーできないケースについて解説していきます。

20代にとっての医療保険の必要性

健康保険・国民健康保険に加入していれば、医療保険は全く必要ないかというと、そうとも限りません。健康保険・国民健康保険に加入していても、医療費のうち、3割は自己負担しなければいけないため、治療の内容や入院の有無によっては、医療費がかさんでしまうことも。貯金する余裕がなく、いざというときに医療費を準備できるかどうか不安だという方は、医療保険への加入を検討することをおすすめします。一般的に、保険料は若ければ若いほど安くなるため、働き始めたばかりで貯金がまだ十分に用意できていないという方は、安心のために医療保険に加入しておくと良いでしょう。※裏を返せば、十分な貯金があるという方は、医療保険の加入は必要ないと言えます。

20代にとっての生命保険の必要性

生命保険への加入が必要か必要ないかは、自分に万が一の事があり、死亡した際に、困る人がいるかどうかによって異なります。例えば、独身者の場合、養っている家族がいないのであれば、生命保険は必要ありません。しかし、既に結婚しており（もしくは結婚の予定があり）、一家を支えていく必要がある方、特に子どもがいるという方は、万が一の際に備えて、家族全員が一定期間、暮らしていくために必要な保障額を計算し、その金額に応じた生命保険に加入しておくと良いでしょう。

20代の保険は、社会保険で十分カバーできるケースと、社会保険だけではリスクが高いケースにはっきりと分かれ、場合によっては、保険が力強い支えになることがあります。貯金が十分でなく医療費に不安がある方や、養わなければならない家族がいる（できる）という方は、医療保険または生命保険への加入を検討すると良いでしょう。