保険見直し事例集

Cace2.火災保険の保険料を見直したい

住宅:一戸建て、所在地:神奈川県、築年数:10年、延床面積:79.51平方メートル
保険料(10年間一括払い):19万8,360円

10年契約で加入した火災保険の更新が迫ってきたため、見直しを考えています。
所在地は神奈川県、築10年の一戸建てです。高台で海や河川からは離れており、周囲に崖や山もありません。交通事故も少ない場所です
現在は建物のみ保険をかけており、家財には加入していませんが、OA機器や家電製品などのことも考えて500万円くらいはかけたいと思っています。地震保険については今のところ加入は考えていません。
現在の火災保険に同じプランで入りなおすよりも、できるだけ保険料を安くしたいのですが、どのように火災保険を見直せばいいでしょう。

みつみね・38才・男・会社員

▼ 加入保険

住宅総合火災保険
保険金額:1420万円
保険対象:建物(金属板葺、C構造)
火災 火災、落雷、破裂・爆発
風災 風災・ひょう災・雪災*損害額20万円以上の場合
水災  
外部からの物体の衝突 車の飛び込みなど
水濡れ 給排水設備の事故などによる水濡れ
騒じょう 騒じょう・集団行動・労働争議に伴う暴行
盗難 盗難による建物の汚損・破損
偶然な事故による破損など  
費用保険金・損害防止費用 建てかえ費用、建てかえ時特別費用、建物機能回復費用、仮すまい費用、ドアロック交換費用、構内構築物修復費用、臨時費用、残存物取片付費用、失火見舞費用、地震火災費用、修理付帯費用、特別費用、損害防止費用
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Answer!

みつみねさん

ご相談ありがとうございます。

みつみねさんの入られている保険は、火災保険の中でももっともポピュラーな住宅総合火災保険です。火災に加えて、台風・洪水などの自然災害、また、盗難によって窓ガラスが破壊された場合や、水道管が凍結した場合の修理費用など、住宅をとりまくリスク全般に、幅広く対処できるようになっているのが特徴です。

このような火災保険は、全方位のリスクにまんべんなく備えられる点で優れていますが、多くの補償が付帯しているぶん、どうしても保険料が高くなる傾向があります。また、それぞれの家庭の状況(住宅の立地条件や他の保険の加入状況等)によっては、これらのオールインワン型の火災保険のうち、必ずしも必要でない補償も見られます。

そこで近年、注目を集めているのが、住宅に関する補償をひとつひとつ選んで加入することができるカスタマイズ型の火災保険です。
今回は、このカスタマイズ型の保険を活用して、火災保険の保険料をどれくらい節約できるかを見てみましょう。

火災保険の保険料を安くするポイント

火災保険を考える際、最初に考えたいのは、住宅の立地とそれにともなうリスクです。
たとえば、埋立地に建っている家や、近隣に河川・崖などがある場合、洪水や土砂崩れ・地盤沈下などのリスクが高まります。同じように、周囲の治安(盗難リスク)・交通量や道の広さ(物体の衝突リスク等)・隣家との距離(類焼リスク)なども考慮してみましょう。

みつみねさんのお宅は、高台にあって付近に崖もないことから、水害(洪水・津波・土砂崩れ等)に備える水災の補償をはずすことを検討しても良いと思います。また、できるだけ保険料を抑えたいとのことですので、火災などで保険金が支払われる場合に支給される臨時費用や仮住まい費用(火災避難時の落ち着き先を探す場合や、当面の生活費用などに充当できる)、ドアロック交換費用等も、貯金等でカバーする方針にして、はずして試算をしてみましょう。

保険金額については、従来加入の火災保険のものを引き継ぎ、建物は1,420万円、これに家財500万円を付帯します。
家財の補償も必要最低限とし、「基本保障(火災・落雷・破裂・爆発)」、「盗難」、そして、破損した家財などを片付ける際に発生する費用を補償する「残存物取片付費用」のみとします。

保険見直しの結果

見直し前
補償の対象と補償金額 建物(1,420万円)
補償内容  建 物 
  • 火災、落雷、破裂・爆発
  • 風災・ひょう災・雪災*損害額20万円以上の場合
  • 水災
  • 外部からの物体の衝突
  • 給排水設備の事故などによる水濡れ
  • 騒じょう・集団行動・労働争議に伴う暴行
  • 盗難
  • 偶然な事故による破損など
  • 費用保険金・損害防止費用(建てかえ費用、建てかえ時特別費用、建物機能回復費用、仮すまい費用、ドアロック交換費用、構内構築物修復費用、臨時費用、残存物取片付費用、失火見舞費用、地震火災費用、修理付帯費用、特別費用、損害防止費用
*青字の補償を見直し
保険料 10年間 19万8,360円(一括)
見直し後
補償の対象と補償金額 建物(1,420万円)
家財(500万円)
補償内容  建 物 
  • 火災、落雷、破裂・爆発
  • 風災・ひょう災・雪災*自己負担額10万円
  • 給排水設備の事故などによる水濡れ
  • 外部からの物体の衝突
  • 騒じょう・集団行動・労働争議に伴う暴行
  • 盗難
  • 費用保険金(残存物取片付費用)
 家 財 
  • 火災、落雷、破裂・爆発
  • 盗難
  • 費用保険金(残存物取片付費用)
保険料 10年間 11万7,510円(一括)

このように、不必要な補償をはずすことで、火災保険の保険料は大幅に安くすることができます

今回の試算に使用したのは、カスタマイズ型の火災保険として2008年に発売され、注目を集めているセゾン自動車火災保険の「じぶんでえらべる火災保険」。多くの火災保険のなかでも保険料が安く、補償内容もシンプルなうえ、ホームページ上で保険料の試算ができるなど、従来の火災保険にはない利便性が特徴です。
その他、カスタマイズ型の火災保険として有名なものにAIU保険の「スイートホームプロテクション」などがあります。

住宅購入時に住宅ローン等とセットで加入することの多い火災保険は、契約更新の時期がきて初めて、その存在を思い出す人も少なくありません。
同じ火災保険をそのまま更新するのが、もっとも簡単な方法とはいえ、一括払いが多い火災保険の保険料は、家計の負担となることも多く、「同じ補償内容で保険料の安い火災保険があれば乗り換えたい」「不要な補償があるなら、それを削って保険料を抑えたい」というのは、誰もが感じることでしょう。
さらに、2010年になって損害保険会社による火災保険の見直しが行なわれたため、現在では、従来型の火災保険よりも有利な商品が多数発売されています

火災保険の更新時期が迫っている場合はもちろん、20年・30年といった長期型の火災保険に加入している場合も、加入中の火災保険と新しい火災保険を比較して、後者のほうが有利であれば、見直しをしてみてはいかがでしょう。

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