自動車保険の選び方
自動車に乗る方であれば必ず加入しておきたい、任意の自動車保険。自動車保険の選び方の手順はシンプルで、「①自分に必要な補償・事故対応を知る」「②ロードサービスの種類を確認する」「③条件を満たすものの中で、最もお得な保険を選ぶ」という流れです。
自動車保険では、補償内容と保険料のバランスが何より重要。自分が求める補償の内容やロードサービスをしっかり検討した上で、最もお得で信頼できる自動車保険を選択しましょう。
以下のチャプターでは、自動車保険を選ぶ際にポイントとなる補償・サービスを「補償内容」「事故対応」「ロードサービス」の3つに分け、図表を用いて解説します。
1. 自動車保険の選び方①:補償内容
自動車保険の補償内容は、まずはベースとなる基本補償があり、その内容に対してさらにオプションとして様々な補償付加していくという仕組みを採用しています。基本補償に関しては補償限度額を自分で設定できるケースがほとんど。自分が重視する補償を充実させることができます。基本的には補償が充実すればするほど、保険料は高くなるため、補償内容と保険料のバランスを考え、必要な補償を設定しましょう。
第三者への補償
対象:通行人や建物などの第三者(家族は除く)
説明:任意の自動車保険の核をなす重要な補償。自分に過失がある事故で、人や物に損害を与えてしまったときの賠償金を補償するものです。「対人賠償保険」と「対物賠償保険」の2種類があり、それぞれ人への賠償、物への賠償を限度額まで補償します。限度額については、任意で数千万円~無制限まで選択できることが多いですが、事故で相手を死亡させてしまったケースや、建物を壊してしまった場合など、賠償金が高額になることも多いため、限度額を「無制限」に設定することが一般的です。
≪ 第三者への賠償金を補償する保険 ≫
対人賠償保険 | 対物賠償保険 | |
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補償限度額 | 1,000万円~無制限 ※「無制限」のみの自動車保険も多い |
1,000万円~無制限(選択可能) |
説明 | 事故を起こし、人を死傷させてしまった場合の賠償金を補償する。デフォルトで「無制限」が設定されている保険も多い。 | 事故を起こし、建物や道路など、物に損害を与えてしまった場合の賠償金を補償する。 |
保険加入者(運転者)や同乗者への補償
対象:保険加入者(運転者)や同乗者
説明:保険加入者(運転者)や同乗者が死傷したときに備える補償。自動的に付帯する「無保険者傷害保険」「自損事故保険」をはじめ、付帯の有無・限度額を設定できる「人身傷害補償保険」「搭乗者傷害保険」等があります。特に人身傷害保険と搭乗者傷害保険は補償範囲が被っているため、特徴を確認してどちらかを選択すると良いでしょう。
≪ 自分や同乗者の補償 ≫
【自動付帯】無保険者傷害保険 | 【自動付帯】自損事故保険 | |
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補償限度額 | 無制限(対人賠償保険と同額) | 最低限 |
説明 | 事故に合ったが、加害者側が保険に入っておらず、十分な補償をもらうことができないときに、変わって支払われる。自動で付帯し、補償額は対人賠償保険と同様になる。 | 自分で事故を引き起こし、運転者や同乗者が死傷した場合に賠償金や治療費を補償する。基本的に自動で付帯するが、最近では人身傷害補償と内容が被るため、付帯しないケースも。 |
人身傷害保険 | 搭乗者傷害保険 | |
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補償限度額 | 3,000万円~無制限(選択可能) (車内のみか車内・車外対応か選択) |
傷害一時金:~円 死亡後遺障害:~円など |
説明 | 事故により、運転者や同乗者が死傷した場合に、治療費など実費が支払われる保険。自分の過失分や、単独事故も補償する。示談を待たず保険金が支払われる点が特徴。 | 事故により、運転者や同乗者が死傷した場合に、入院1日5,000円など、事前に決められた定額の保険金が支払われる保険。自分の過失分野、単独事故の場合でもOK。人身傷害保険と異なり、示談後に保険金が支払われる。 |
車両補償
対象:事故、自然災害、盗難により被害を受けた車両
説明:車両が破損してしまった、盗難されてしまったときの補償となる保険。事故以外に、火事や落石など自然災害にも対応しており、大手自動車保険ソニー損保の調べでは契約者の約半数が車両保険を利用しているといいます。
≪ 車両への補償 ≫
車両保険 | |
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補償限度額 | 200~300万円程度(選択可能) |
説明 | 車の破損・盗難に備える保険。他の保険と異なり、災害による破損にも対応している。 (地震・噴火・津波は除く) |
自動車保険のスタンダードな補償の組み合わせは以下の通りです。
≪ 自動車保険のスタンダードな補償内容(ソニー損保スタンダードプラン) ≫
対人賠償 | 無制限 |
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対物賠償 | 無制限 |
対物超過 | 対物賠償で補償 |
人身障害 | 車内のみ補償型 保険金額:3,000万円 |
搭乗者傷害 | なし |
無保険車傷害 | 無制限(人身傷害で補償) |
車両保険(一般型) | 320万円 |
他車運転特約 | あり |
2. 自動車保険の選び方②事故対応
自転車保険の選び方で重要な2つ目のポイントは、事故対応について。万が一事故に会ったときは、保険会社に連絡することで、レッカー車の手配や相手方との交渉の代行を依頼することができます。この章では、そんな事故対応のチェックポイントをわかりやすく解説します。
事故対応時間
事故の「受付」を365日24時間行っている自動車保険は多いですが、問題となるのは「事故対応時間」。当日中に事故の対応ができる時間・曜日は異なり、自動車保険によっては、土日祝日は事故の受付はできても、対応ができないということもあります。特に土日祝日をメインに運転する方や、夕方から夜に運転することが多いという方は、事故対応時間が長い自動車保険を検討した方が良いでしょう。
≪ 事故対応に強い自動車保険 ≫
ソニー損保 | |
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事故受付 | 24時間365日 |
事故対応 | 平日・土日祝日0:00~20:00 |
担当制度 | 1事故1担当者+チームサポート制 |
示談交渉サービス | ○ |
中途経過報告 | ○ |
アメリカンホームダイレクト | |
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事故受付 | 24時間365日 |
事故対応 | 平日・土日祝日0:00~21:00 |
担当制度 | 専任担当制 |
示談交渉サービス | ○ |
中途経過報告 | ○ |
3. 自動車保険の選び方③ロードサービス
自動車保険のサポート範囲は、事故だけではありません。ガス欠やパンクなど、突然のトラブルに対応してくれるロードサービスが付帯しています。自動車保険によって細かい内容は異なりますが、多くの自動車保険が対応しているロードサービスのサポート内容は以下の通りです。
レッカーサポート
車を修理工場まで無料でレッカーしてもらえるサービス。保険会社指定の工場へは無料でレッカー可能ですが、利用者が工場を指定する場合は、移動距離に制限があります。
自動車トラブルへの対応
ガス欠、パンク、カギ閉じこみなど、様々な自動車トラブルを、無料で解決するサービス。自動車保険によって、無料で対応する範囲が異なります。
宿泊費・帰宅費用サポート
車のトラブルで、旅先から帰れなくなってしまった場合、宿泊・帰宅費用を補償するサービス。一名あたりの費用上限が決まっている自動車保険と、無制限の自動車保険があります。
≪ ロードサービスに強い自動車保険 ≫
チューリッヒ保険会社 自動車保険 | |||||||||||||
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レッカーサポート | 指定工場:無制限(事故時のみ) それ以外:100kmまで |
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自動車トラブル |
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宿泊・帰宅費用 サポート |
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ソニー損保 | |||||||||||||
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レッカーサポート | 指定工場:無制限 それ以外:50kmまで |
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自動車トラブル |
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宿泊・帰宅費用 サポート |
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4. 自動車保険の選び方④保険料を見積もり
自動車保険の補償・サービスを把握したら、次はいよいよ保険料の見積もり。
今回は、保険料が割安なダイレクト型自動車保険の中でも、特に人気が高い4つの保険をピックアップ。事故対応・ロードサービスについて比較しつつ、気になる自動車保険の保険料を確認してみましょう。
≪ 編集部おすすめの自動車保険 ≫
事故受付 | 24時間365日 | ||||||||||||
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事故対応 | 平日9:00~19:00 土日祝日9:00~17:00 |
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担当制度 | 対人・対物担当 | ||||||||||||
示談交渉サービス | △(平日のみ) | ||||||||||||
中途経過報告 | ○ | ||||||||||||
レッカーサポート | 指定工場:無制限 それ以外:50kmまで |
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自動車トラブル |
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宿泊・帰宅費用サポート |
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拠点数 | 全国約9,600ヶ所 | ||||||||||||
割引 |
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説明 | 「週刊ダイヤモンド」や「楽天の保険」で、自動車保険ランキング1位を7連続で獲得する人気の保険。 走行距離によって保険料が変動しないため、走行距離が長いドライバーほどお得になる。 |
事故受付 | 24時間365日 | ||||||||||||
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事故対応 | 平日・土日祝日0:00~20:00 | ||||||||||||
担当制度 | 1事故1担当者+チームサポート制 | ||||||||||||
示談交渉サービス | ○ | ||||||||||||
中途経過報告 | ○ | ||||||||||||
レッカーサポート | 指定工場:無制限 それ以外:50kmまで |
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自動車トラブル |
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宿泊・帰宅費用サポート |
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拠点数 | 全国約9,000ヶ所 | ||||||||||||
割引 |
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説明 | 通販型自動車保険の販売実績No.1を誇る大手自動車保険。 割安な保険料に加え、事故対応やロードサービスも充実しており、総合力の高さが大きな魅力。 |
事故受付 | 24時間365日 | ||||||||||||
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事故対応(初期対応) | 全日対応※ ※20:00までに事故受付が終了した場合に当日中に初期対応実施(車両単独事故・故障損害は、平日17:30、土日祝日17:00までに事故受付が終了した場合) ※年末年始を除く |
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担当制度 | 1事故1担当制 | ||||||||||||
示談交渉サービス | ○ | ||||||||||||
中途経過報告 | ○ | ||||||||||||
レッカーサポート | レッカーけん引&現場での応急処置合わせて15万円までお支払い | ||||||||||||
自動車トラブル |
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宿泊・帰宅費用サポート |
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拠点数 | 全国約13,000箇所 | ||||||||||||
割引 |
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説明 | 30代後半から50代をメインターゲットとした自動車保険。事故率が低い40代・50代の保険料を割安(※)にした仕組みを実現している。 事故対応(初期対応)可能時間も長く、ロードサービスも充実しており、上記の年齢に当てはまるのならば、一度保険料を試算する価値があるだろう。 ※本商品内、同条件で他世代との比較 |
事故受付 | 24時間365日 | ||||||||||||
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事故対応 | 平日・土日・祝日にかかわらず、9時から20時の間に事故受付が完了した場合、1時間以内に専任もしくは緊急ヘルプデスク担当者からご連絡します。 | ||||||||||||
担当制度 | 専任担当制 | ||||||||||||
示談交渉サービス | ○ | ||||||||||||
中途経過報告 | 不明 | ||||||||||||
レッカーサポート |
指定工場:無制限(事故時のみ) それ以外:100kmまで |
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自動車トラブル |
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宿泊・帰宅費用サポート |
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拠点数 | 全国約10,400ヵ所 (2022年9月時点) |
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割引 |
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説明 | スイスに本社をおく外資系自動車保険。 他の自動車保険と比較するとロードサービスの充実度が頭1つ抜けており、サポート範囲の広さが大きな魅力。保険料に関しても定評があり、検討したい自動車保険の1つ。 |
※【試算条件】新規契約、運転者年齢条件:30歳、運転者家族限定特約:あり、免許の色:ブルー、使用目的:日常レジャー用、年間予想最大走行距離:5,000km未満、お住まいの都道府県:神奈川、ノンフリート等級:6E等級、車種:小型乗用車(1,500cc以下)、型式:GE6、車名:フィット、ABS・エアバッグ:あり、車両保険:なし、対人賠償:無制限、対物賠償:無制限、無保険車障害:無制限(SBI損保・イーデザイン損保は2億円)、人身傷害:3,000万円、車両保険:なし