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がん保険と医療保険はどちらを優先?

医療保険とがん保険は別もの

医療保険とがん保険は別もの

「医療保険とがん保険、どちらかに加入すべき?」「医療保険には入っているけど、がん保険にも入ったほうがいいのかな?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

がん保険と医療保険は、どちらも「病気に対する保障」という点では似ていますが、その性質は「別もの」であると考えた方がいいでしょう。がん保険は、がんに特化しているため、がんに対する保障の手厚さは医療保険を上回ります。一方で、がん以外の病気やケガはがん保険ではカバーすることができません。

そこで本特集では、がん保険と医療保険のそれぞれの特徴と、どちらに優先して加入すべきかについて解説していきます。

がん保険の特徴とは

がん保険とは、その名の通り「がん」に特化した保険商品。がんによる入院や手術、通院にかかる費用に備えるものです。決まった期間だけ保障する「定期型」と、一生涯保障する「終身型」があります。

国立がん研究センターの調査によると、2016年の日本国内のがん罹患数予測は約101万200例(男性57万6千100例、女性43万4千100例)。
この調査結果から、がんはいつ誰に起こってもおかしくない病気の一つと言えるでしょう。加えて、がんの治療は長期化するケースが多く、入院前後の検査や退院後の通院などによって医療費の負担が大きくなる傾向にあります。ほとんどの治療費用は保険適用となり、高額療法用費制度も利用できますが、未承認の抗がん剤、免疫療法などは、健康保険適用外となるため実費で支払わなくてはいけません。

このような費用の負担を軽減するために、がん保険では、多くの場合、がんと診断された際に「がん診断給付金」が一時金として支給されます。また、がん治療のための入院や手術に対しては「入院給付金」「手術給付金」が、通院に対しても「通院給付金」を受け取ることができます。医療保険とは異なり、多くの保険で入院支払限度日数が無制限となっている点も、がん保険の特徴です
また、治療を行っていく上で、収入が途絶えてしまうことも考えられます。誰にでもかかり得るがんに対し、そうした経済的負担を軽減し治療に専念することができる点が、がん保険のメリットです。 先進医療についてもカバーしているがん保険が多いため、先述したがん治療にかかる費用を広くカバーしてくれます。

しかし、がん以外の病気やケガは保障の対象外となるため、「狭く深く」保障するタイプの保険と言えるでしょう。
また、がん保険の多くは、加入後に一定の「保障対象外期間(90日または3ヶ月)」が設けられており、その間にがんと診断された場合には、保険適用対象外となる点には注意が必要です。

医療保険の特徴とは

医療保険の特徴とは

医療保険は、がんを含む病気とケガに備えるための保険で、「広く浅く」保障するタイプの商品と言えます。病気やケガで入院した場合には、日数に応じて「入院給付金」が支払われますが、支払い限度日数(60日型など)が設けられています。

また、医療保険には基本的にがん保険のように「診断一時金」がない点、医療保険によっては通院までカバーされていない(あるいは特約を付帯しないとカバーされない)ものがあるため、がんのような長期の療養を要する病気には、保障内容が十分でないことが考えられます

「長期入院特約(支払限度日数を延ばす)」「がん入院特約(がんで入院をした際の入院給付金が上乗せされる)」を付帯することも可能ですが、その分支払う保険料は増えます。また、がん保険のがん保障と比較すると、まったく同じ保障内容とするのは、難しいでしょう。

がん保険と医療保険はどちらを優先させるべきか

医療保険・がん保険のどちらにも加入していない方は、まずがん保険に優先して加入することをおすすめします

医療保険は、すべての病気やケガを広く浅く保障することができますが、給付金額や給付日数なども比較的少額・短期であることが多いため、ある程度のまとまった貯蓄がある場合は、それでカバーすることも可能です。
ただし、貯蓄が少ない場合は、万一に備えて医療保障を準備しておくことも必要です。その場合は、共済やネット保険など、できるだけ保険料の安いものを活用し、保険料の負担を抑えると良いでしょう。

一方、がん保険では、医療保険と比較すると保障対象は限られるものの、発症すれば高額化する傾向のあるがんの治療を、費用面でサポートすることができます。
がん保険加入者向けに医療相談やメンタルケア、専門医紹介サービスを提供している保険会社もあり、いざ、がんと診断された場合の精神的な支えとしても利用価値が高いと言えるでしょう。
他の病気に比べ終わりの見えない治療が続くことや、余命宣告をされたような場合を考えると、費用の一部でも給付金が支払われることへの安心感も得ることができます。

ただし、「保険料をできる限り抑えたい」という場合には、がんの治療費であっても医療保険の場合と同様、貯蓄で備えられないわけではありません。ご自身の現在の貯蓄額(生活予備費)や、万一の際に必要となる費用(家族の生活費、住宅ローンの支払等)を考慮したうえで、加入の有無を検討すると良いでしょう。

がん保険に加入する際の注意点

診断給付金の条件を確認する

がんは、完治する可能性の高い「上皮内新生物」(ごく初期のがん)と、転移・再発の恐れのある「悪性新生物」に区別されます。がん保険の中でも、上皮内新生物の場合は診断給付金が支給されない、というケースがあります。そのため、がん保険加入時には、条件を必ず確認するようにしましょう。

新たにがん保険に加入するか、がん特約を付けるか

すでに医療保険に加入している方は、特約としてがんに対する保障を付けることができる場合があります。保険料を抑えながら保障を厚くしたい、という方には選択肢になるでしょう。新たにがん保険に加入する場合と、保険料・保障内容・給付金の条件など比較し、家計状況に合ったものを選ぶようにしましょう

≪ おすすめのがん保険 ≫

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「アクサダイレクトのがん終身」

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アクサダイレクト生命のがん保険。基本保障である「がん診断給付金」と、「がん入院給付金」に加え、抗がん剤治療、女性特有のがん入院、手術、先進医療、退院療養、がん無事故給付金などの特約が自由に選べる。また、24時間365日の健康相談やセカンドオピニオンサービスも無料付帯。ネット生保ならでは手頃な保険料が魅力。

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ライフスタイルに合わせた選択を

ライフスタイルに合わせた選択を

健康な体を維持することと同時に、万が一の場合に備えた貯蓄を形成しておくことも大切です。貯蓄を築くまでの間、定期型の医療保険・がん保険に加入するというのも一つの手段になります。

また、すでに医療保険に加入している方でも、「家族が多く、自分ががんになった時の生活が心配」「がんと告知されたら、治療に専念したい」という方は、がん保険の加入を検討しましょう。がんと告知された場合、精神的なダメージは大きいものです。お金の心配をせず治療に専念できるという点は、がん保険加入の最大のメリットと言えます。

医療保険とがん保険の違い・特徴を理解し、それぞれをライフスタイルに合わせて、使い分けるようにしましょう。

Writer:久我裕紀

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