保険まめ知識

第16回 通販型自動車保険のデメリット

通販型自動車保険のデメリットとは?

通販型自動車保険の一番の魅力は、なんといっても安価な保険料。人件費・店舗費用・代理店手数料など、様々なコストがかかる代理店型の自動車保険と比較すると、通販型自動車保険はほとんどの場合、保険料が割安になります。
ただ、「保険料が安い」と聞くと、その分何かデメリットが隠されているのではないかと気になる方も多いのではないでしょうか。そこで本特集では、通販型自動車保険のデメリットについて徹底分析したいと思います

1. 通販型自動車保険のデメリット

申し込み時に相談しにくい

通販型自動車保険では、インターネット経由で申し込みを行うため、代理店型のように対面で保険について相談することができません。また、特約や補償限度額など契約者によって適切な組み合わせが異なる部分に関しても、公式サイトを確認しつつ、基本的に自分自身で決定します。さらに、保険料が安い通販型自動車保険は、保険料が安い変わりに補償部分が削られているケースがあるため、申し込みの際には自分で補償額・内容をきちんと確認する必要があります。
一方で、代理店型には「他社の自動車保険と比較した意見を聞きにくい」というデメリットがあり、一概にどちらが有利とはいえません。ただ、通販型自動車保険を検討している方は、自分でしっかりと必要な補償・金額について調べる必要があるということを、事前に知っておきましょう

事故現場に担当者がこない

事故対応は、通販型自動車保険のデメリットとして取り上げられることが多いポイント。特に、事故を起こしてしまった現場に担当者がこないことがよく指摘されます。
ただし、この点に関しては、代理店型でも担当者が必ず来てくれるわけではないので、「通販型はほぼこない、代理店型も担当者による」という認識が適切です。また、担当者が来るかどうかという点は加入者の心持ちの問題であり、担当者が来たからと言って、事故そのものが解決する訳ではないという点も忘れてはいけません。
なお、通販型自動車保険は、事故対応をチームで行っており、窓口となる人が固定されていないケースも。1人の担当者に一貫して対応してほしいという方は、「一事故一担当者制」をとっている保険会社を選ぶようにしましょう

2. 通販型自動車保険のほうが事故対応が悪い?

事故対応

代理店型自動車保険と比較すると、事故対応が劣るイメージがある通販型自動車保険。そこで、実際に事故対応に大きな違いがあるのか、データを分析しました
まず、事故対応の際の満足度については、自動車関連の顧客調査に定評があるJ.D.パワーの「2015年日本自動車保険事故対応満足度調査※1」を参照。この調査結果によると、1位を獲得したのは通販型自動車保険のソニー損保で、2位から5位までは代理店型がランクインするという結果になりました
業界平均以上のポイントを獲得した自動車保険に着目すると、10社中4社が通販型自動車保険。順位でみるとやや代理店型が強い印象を受けるものの、満足度の観点では、両者の事故対応に大きな違いはないようです。

※1 J.D.パワー アジア・パシフィック 2015年日本自動車保険事故対応満足度調査

事故対応の違いは?

次に、具体的な事故対応の内容について、前述の事故対応満足度ランキング1位のソニー損保と2位の日新火災海上保険を比較してみましょう。

≪ 事故対応比較表 ≫

通販型ソニー損保 自動車保険
事故対応 平日・土日祝日0:00~20:00
事故受付 24時間
担当制度 一事故一担当者+チームサポート
その他
  • J.D.パワー調査の事故対応満足度ランキング1位
代理店型日新火災海上保険 ユーサイド
事故対応 24時間(夜間・休日も対応)
事故受付 24時間
担当制度 一事故一担当者
その他
  • 契約者の81%が「満足」、13%が「やや満足」と回答

事故対応を焦点に自動車保険を比較するとき、ポイントとなるのが事故対応を行う時間。事故の受付自体は24時間行っていても、代車の手配や病院への連絡などの初期対応を行ってもらえる時間は決まっています。
その点、日新火災は土日・祝日も24時間事故対応を行っており、これは大きな強みといえるでしょう。一方、通販型のソニー損保はそれには劣るものの、土日・祝日も0時~20時まで事故対応を行っています。平日・営業時間内でしか事故対応を行わない自動車保険も多いことを考慮すると、十分に充実した対応だといえるでしょう。

満足度や具体的なサービスを分析した結果、通販型自動車保険と代理店型自動車保険には、事故対応に大きな違いはないといえそうです

まとめ

通販型自動車保険のデメリット

様々な側面から検討した結論として、通販型自動車保険のデメリットは「対面サービスがほぼない」という点に集約されます
代理店型自動車保険では、1人の担当者が保険の検討・申し込み・アフターフォローまで行うため、疑問やトラブルが生じたときも「○○さんに相談できる」という安心感があります。
一方で、通販型自動車保険は保険料が安価な代わりに代理店がなく、対面でのやり取りはできません。

保険料が割高でも決まった人に対面で相談できる方がよいという方は代理店型を、特にそういった希望はなく手続きも自分でできるという方は通販型を選ぶと良いでしょう。

ここでは、料金重視の方のために、「保険比較」編集部がおすすめする通販型自動車保険をご紹介します。下記の表を参考に、通販型自動車保険を検討してみてください。

≪ おすすめの通販型自動車保険 ≫

ソニー損保

ソニー損保

事故対応満足度調査で1位を獲得した通販型自動車保険。
年間走行距離によって保険料を算出するシステムを採用しており、自動車にあまり乗らないユーザーほど保険料がお得に。
通販型自動車保険のなかでは保険料は少々割高だが、代理店型と比較すると安価で、事故対応やロードサービスも充実している。

事故対応
事故受付 24時間365日
事故対応 平日・土日祝日0:00~20:00
担当制度 一事故一担当者+チームサポート
ロードサービス
レッカーサポート 指定工場:無制限
それ以外:50kmまで
自動車トラブル
ガス欠
※ガソリン代は原則利用者負担(ただし、契約2年目移行は10ℓまで無料)
※保障期間中1回限り
バッテリー上がり
キー閉じこみ
キー紛失 ×
タイヤ交換
落輪引き上げ
宿泊・帰宅費用サポート
宿泊費用限度額 無制限(最寄のビジネスホテルのみ)
帰宅費用限度額 無制限
拠点数 全国約9,000ヶ所
保険料を試算

セゾン自動車火災保険

セゾン自動車火災保険

40代・50代をメインターゲットとした通販型自動車保険。
セゾン自動車火災保険の特徴は、事故率が低い40代・50代の保険料を割安(※)に抑えていること。(※本商品内・同条件で、他世代との比較)
また、公式サイトでできる見積もりは保険料や補償が非常にわかりやすく、通販型のデメリットの1つでもある保険選びがスムーズにできる点も嬉しい。

事故対応
事故受付 24時間365日
事故対応 全日対応※
※20:00までに事故受付が終了した場合、当日中に初期対応実施(車両単独事故・故障損害は、平日17:30、土日祝17:00までに事故受付が終了した場合)
※年末年始除く
担当制度 一事故一担当者
ロードサービス
レッカーサポート レッカーけん引&現場での応急処置合わせて15万円までお支払い
自動車トラブル
ガス欠
※保障期間中1回限り、10ℓまで
バッテリー上がり
キー閉じこみ
キー紛失 ×
タイヤ交換
落輪引き上げ
宿泊・帰宅費用サポート
宿泊費用限度額 10,000円/1名1泊
帰宅費用限度額 20,000円/1名
拠点数 全国約8,000ヶ所
保険料を試算

アメリカンホーム

アメリカンホーム

J.D.パワーの事故対応満足度調査で通販型自動車保険の中では2位の評価を得た自動車保険。
事故対応に特に定評があり、土日祝日も0時から21時まで事故対応を行っている。
「宿泊・帰宅費用補償」の利用には特約が必要な点は残念。

事故対応
事故受付 24時間365日
事故対応 平日・土日祝日0:00~21:00
担当制度 一事故一担当者
ロードサービス
レッカーサポート 指定工場:無制限
それ以外:50kmまで
自動車トラブル
ガス欠
※ガソリン代は原則利用者負担(ただし、契約2年目移行は10ℓまで無料)
※保障期間中1回限り
バッテリー上がり
キー閉じこみ
キー紛失 ×
タイヤ交換
落輪引き上げ
宿泊・帰宅費用サポート
宿泊費用限度額 特約で補償
帰宅費用限度額 特約で補償
拠点数 全国約9,600箇所(事故現場対応サポート800箇所)
保険料を試算

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