保険まめ知識

第29回 火災保険を乗り換えるタイミングと方法は?

火災保険は乗り換えられる

保険を見直す際、多くの方は、まず生命保険や自動車保険について、保障(補償)内容を見直したり、今よりも安い保険に乗り換えることを考えるのではないでしょうか。
同じように、住宅のリスクをカバーする火災保険も、保険料を節約できる可能性のある保険です

火災保険は乗り換えられる

火災保険は、住宅購入の際に不動産会社やハウスメーカー、住宅ローンを組んだ銀行などのすすめで加入した方がほとんどでしょう。
保険期間を5年、10年などの長期で契約するケースもあり、多くの保険会社が2015年10月に保険期間を最長10年とするまでは、20年や30年といった超長期の火災保険もめずらしくありませんでした。

火災保険を見直そうと考えても、長期契約ということもあり、「なんとなく見直さず、そのまま・・・」という方も少なくありません。

火災保険も乗り換えは可能

火災保険を乗り換えることは、たとえ長期の契約であっても、可能です
火災保険の多くは、契約時に保険期間分の保険料をまとめて支払います。契約が長期になるほど保険料も高くなり、超長期契約の場合などは、数十万円もの火災保険料を一括で支払った方もいるでしょう。

この一括で支払った保険料は、解約を申請すれば所定の手続きを経て、支払った保険料のうちの未経過となった期間に相当する部分が解約返戻金として戻ってきます(質権が設定されている時、契約者の意向だけでは解約できないケースもあります)。

火災保険を乗り換えようと考えたときは、まず契約中の保険会社の担当者に連絡をとったり、約款(やっかん)等で解約時の規定や未経過保険料率係数表をチェックしてみましょう

火災保険乗り換えの3大タイミングは?

1. 火災保険の契約更新が近いとき

火災保険を乗り換えるもっとも一般的なタイミングは、契約更新時です。特に、長期契約の火災保険の場合は、契約当時と現在とで火災保険のしくみや、保険金額の算出方法が変わっている場合があり、従来の火災保険料と同額になるケースはほぼありません。更新後の保険料が想像していたよりも高額な場合は、火災保険の乗り換えを考えてみても良いでしょう

まずは、満期が近づいた時点で、契約内容を確認し、補償の内容に過不足がないかどうかチェックしましょう。複数の保険会社に同じ条件で見積もりを取り、現在よりも保険料の有利な火災保険がないかどうかを調べてみるのも良いかもしれません

Pickup! 火災保険一括見積もり依頼サイト

火災保険一括見積もり依頼サイト

火災保険を取り扱う保険会社10社に一括で見積もりを依頼できる見積もり依頼サイト。東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上。共栄火災など、主要な損害保険会社の火災保険を比較することができる。全国に対応しており、新たに購入する住宅(新築・中古)はもちろん、現在住んでいる住宅も対象。

2. 建て替え&大規模なリフォームをしたとき

建て替え&大規模なリフォームをしたとき

建て替えや大規模リフォームにより、延べ床面積が変化したり、住宅の耐震性・耐火性が高まる等、大きな変化が生じるケースがあります。
長期契約をしている火災保険の場合、住宅に変化が起きたにもかかわらず契約内容がそのままになっていることで、万一の火災のときに十分な補償が受けられないケースもあります。建て替えやリフォームをしたら、火災保険の見直しは必須と考えておきましょう

補償を見直す際は、加入中の火災保険を取り扱う保険会社に相談することが可能ですが、この機会に火災保険料等を比較し、自分にとってより有利な保険会社に乗り換えるのも一つの方法です。

3. 地震保険やその他の補償を追加したいとき

地震保険や風災・水災など、新しく補償を追加したい場合も、火災保険の乗り換えを視野に入れてみましょう。 補償を追加するだけであれば、担当者に相談し、契約中の火災保険にセットすることが可能です。ただし、地震保険や水災などの自然災害をカバーする補償は、追加することで火災保険料がかなりアップするケースも

複数の火災保険を比較し、保険料がより割安な保険会社へと乗り換えることで、トータルで支払う火災保険料を抑えられる可能性があります。

乗り換えにおすすめの火災保険は?

セゾン『じぶんでえらべる火災保険』

セゾン『じぶんでえらべる火災保険』

セゾン自動車火災保険の組立式火災保険。火災、落雷、破裂・爆発に備える基本の補償をベースに、住まいに必要な補償を「建物」、「家財」別に、自由にえらべる。保険金額は再調達価額で設定するため、保険金は時価ではなく新価(再調達価額)での支払いとなり、経年劣化により建物の価値が下がっても、新築時と同等の家を建て直したり、同等の家財を取得できる額の保険金が支払われる。ホームページ上のシミュレーションツールで火災保険料をチェック可能

東京海上日動『トータルアシスト住まいの保険』

東京海上日動『トータルアシスト住まいの保険』

東京海上日動の火災保険。複数の補償がセットになったオールリスク型だが、水災や盗難などすべてのリスクをカバーする「充実タイプ」と、事故による破損の補償をはずした「スタンダードタイプ」、水災補償をはずした「マンションタイプ」の3種類のプランを用意。契約者向けの医療相談や日常トラブル対応など付帯サービスが充実している

Pickup! 火災保険一括見積もり依頼サイト

火災保険一括見積もり依頼サイト

火災保険を取り扱う保険会社10社に一括で見積もりを依頼できる見積もり依頼サイト。東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上、共栄火災など、主要な損害保険会社の火災保険を比較し、より有利なプランを選択できる。全国の住宅物件に対応しており、新たに購入する住宅(新築・中古)はもちろん、現在住んでいる住宅も対象。

まとめ

火災保険の見直し、乗り換え、いかがでしたでしょうか。
長期で契約することも多い火災保険は、同じ損害保険でも1年契約が主流の自動車保険等と比較すると、気軽に乗り換えるイメージがない、という方も多いでしょう。

ただし、実際には火災保険も、契約期間中に乗り換えることが可能です(加入中の保険会社への確認が必要)。さらに、解約の際には解約返戻金も支払われます
また、1998年の保険料率自由化以前に長期で火災保険に加入している場合は、保険金額を「時価」で設定している場合も多いため、現在の主流である「再調達価額」で保険金額を設定する火災保険に乗り換えることにより、内容の充実化を図ることも可能。

住宅を購入したときからずっと同じ火災保険を契約しているという方は、本特集を参考に、様々な火災保険を比較し、現在のご自宅の状況に合った保険会社に乗り換えてみてはいかがでしょう。

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